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留学先紹介

Washington University

ミズーリ州セントルイス
特派員:Seven
Washington University School of Medicine
e-mail: sevennine@nifty.com

■セントルイスの紹介

●概要

暑くて寒いです。夏は最高35度以上、冬は最低氷点下20度になります。雪は年に1、2回しか降りません。ミズーリ州はトルネードで有名です。セントルイスの街まではトルネードは来ないですが、大雨、大風、雷雨、霰、雹と様々な天候が楽しめ(?)ます。ミシシッピ川とミズーリ川が端を流れているので、時々、水害がありますが、大学近所は高台なので、ご心配なく。

中西部の典型的な町です。町中に動物園や美術館、オペラハウスのある大きな公園があります。北米最大規模の日本庭園のある植物園があって、ガーデニングや盆栽好きが集まっています。少し行けば林や大きな湖もあり、自然豊かです。 マクガイヤーで有名な野球のカージナルス、2000年に優勝したフットボールのラムズ(やったね!!)、強剛ホッケーチームのブルースがあります。スポーツ観戦好きの人にはたまらない所でしょう。

試薬で有名なSigmaや遺伝子組み込み作物で有名なモンサンテの本社、研究所があります。Sigmaの製品は朝に注文すればその日に到着と言うありがたさです。東部や西海岸に比べて、動物愛護の過激団体がいない、遺伝子組み替えに反対する過激団体がいないというのも、動物実験や遺伝子の研究を行うには危険の少ない土地柄だと思います。

●家賃相場など物価

住:安いです。2000年8月現在、1BDRで$400〜800、2BDRで$500〜1000。長期間契約で1ヶ月分ただとか、誰かを紹介すれば$50のボーナスがもらえたりします。ただし、このところのアメリカのバブル景気のおかげで年々家賃が上がっているのが困りものです。空きはあるので、すぐに見つかります。

食:食料品が安いので、食費は$400/monthくらいしかかかっていません。ただし、日本食は高くてまずい。魚は高いですが、肉、乳製品、野菜、果物は安いです。西海岸や東部と比べても安いです。ただし、オーガニック食品は西海岸と比べて高いです。

衣:子供服はOld Navyなどのディスカウントショップで買えば信じられないくらい安いです。女性衣料品はデパートに行けばpetiteやshortサイズが売っているので、小柄な女性でも困りませんし、値段も日本のデパートと比べて安いです。しかも、デパートカードで10%OFF。日本じゃ10万はするR&Lのスーツが半分以下で売っていたりします。靴はアメリカの運動メーカーの商品が安くで買えるので、買って帰って商売しようかと思うくらいです。革製品も韓国と比べるとやや高めですが、日本よりは安いです。アクセサリーはシルバーと18金がほとんどでプラチナ、24金はあまり見かけません。値段は安いですが、高級品以外(値段も日本とそう変わらない)は雑な作りです。

雑貨:クリニークの化粧品は日本より30%くらい安いですが(アメリカ製だから当たり前、でも、西海岸より安いのは物価が違うからか)、資生堂はとても高い。洗濯洗剤や石鹸、シャンプーは合成洗剤ばかりで、本当の石鹸成分の製品を手に入れるには特殊な店に行くか(Wild oatsで食料品の隅っこに少しおいてある)、通販になります。値段も割高。オーガニック製品や自然石鹸などは西海岸の方が豊富で安いです。

医療:医療費はアメリカどこでも高いです。保険にはちゃんとはいりましょう。処方せんなしで手に入る薬の種類が多く、安いので、いい薬剤師さんのいる店を見つけるといいです。セントルイスには本に載ってるようなアメリカの親切なおじさんという感じの薬剤師さんが自分の小さな薬局を経営していています。(概して、人が親切)

教育:day-careはpreschoolで週に$100〜が普通で、ちょっといいところだと0歳児で$190/week、乳幼児で$180/week、preschoolで$140/weekです。$50という破格の値段もありますが、お薦めではありません。これはフルタイムの値段で、週に3日とか、午前中という利用法もあります。Kindergarten以降は義務教育で、公立に行かせればただです。ただし、学区によってレベルが違うので、住む場所には気をつけましょう。もちろん、月謝は高いですが、私立のユニークな学校があります。

高熱:冷暖房費がかかるので、月によっては1BDR昼間家にいない状態でも100ドル近く光熱費がかかりますが、安い月だと30ドル切ることもあります。夏はたいへん蒸し暑くなる時期があるので、エアコンなしではすませられないでしょう。

移動手段:車は$5000は出さなければちゃんとしたものは手に入らないようです。私の場合は$6500で中古の日本車を買いましたが、購入後、ワイパーやバッテリー、ライトを取り替え、クーラントなどの液交換もしました。アメリカではパーツなどが豊富に売っていますから、自分で簡単な修理ならできます。改造もできます(車検を通せる!)。工賃が高いらしいので自分やらないとけっこうかかるらしいです。日本車で新車となると$10000は軽く突破します。ただ、日本と違って中古車は安くならない。新車を買っても、帰国時に売れば、そんな高い買物ではないと思います。特に、日本車は値段が下がりません。10年ものの中古でも売れます!

大学の近辺には無料の大学マークのついた無料バスが走っているので、それを利用する手もあります。このバスはショッピングモールにも行ってて、買物にも便利です。メトロも大学構内に駅があり、空港やダウンタウン、球場などに行けます。車なしでも生活は可能です。

消費税:ミズーリ州の消費税は6.5%(食料品をのぞく)。東部や西海岸と違い、店鋪が少ないので、通信販売で買えば税金がかからないことが多く(アメリカは店鋪があれば通販でも税がかかる制度です)、得した気分になります。

その他:アメリカで人気のポケモングッズはモールにあるWBなどで手に入りますが、日本の方が安くて種類も豊富。子供の誕生パーティのプレゼントにあげると喜ばれるので、買い込んで来られることをお勧めします。日本のポケモンカードは2-3倍の値段で売られています。

●日本人

日本人は多いです。セントルイスには日本語学校もあります。日本人会や日米婦人会もあります。大学にも日本人が多く、私の所属するDepartmentだけでも10人近くいます。多いところでは同じラボに2、3人もいるところもあります。日本に留学していたという中国人やアラブ系人もいて、思わぬところで日本語でおしゃべるができます。9月には植物園で「日本祭」が行われ、たいへんな混雑です。日本人だけでなく、アメリカ人もたくさん来て、楽しんでいます。日本への偏見の少ない(少なくとも、好意的な人が多い)土地柄を示しているのだと思います。

外国人では中国人が多いですが、それ以外の外国人も多く、連邦政府が難民を積極的にセントルイスに送り込むくらい、外国人には住みやすいところです。

●日本食

タコヤキ器を売ってるくらいですので(東京で買おうとして苦労したのにセントルイスで買えて感動)、けっこう何でも手に入ります。Central(中国系)、East East、Asian Market(韓国系)などのアジア系の店で日本のものも扱っています。いい刺身を食べたければ、海からトラックで直接運んできて売っている店(Olive とDelmarにある)で買って自分でおろすしかないです。

Oliveの方は中国人経営で、さばいてはくれますが、刺身にはなってないです。刺身包丁は手に入らないので、持参した方がいいです。
日本食、すし、すき焼きなどの店はOlive沿いにありますが、概して、高くてまずいです。

日本食ではないですが、洋菓子の美味しいのが手に入らない。セントルイスはたいていの台所のオーブンが大きく、果物が安く、店ではケーキ作りのグッズを豊富に売っているので、自分で作るのは簡単です。レシピを持ってきましょう。

シカゴにいけばほとんどのものは手に入るらしいです。

●治安

統計ではとても治安の悪い町だそうですが、住んでいると、そういう感じはしません。確かに、ダウンタウンに行くと、夜うろつくつもりになれません。特に、対岸のイーストセントルイスは危ないと聞いています。一般に東、北にいくと危ない地域が多くなりますが、一見して、壊れた車が多い、窓がラスが割れている、汚いなどの状況で壊そうな地域というのが分かります。

大学内はセキュリティがしっかりしていて、休日、ラボにいるとしょちゅうガードマンが巡回しています。遅い時間には駐車場までエスコートしてくれるサービスがあります。学内で泥棒などはあります。

危ないからしっかり守ろうという意識が高いので、安全だという神話で生きている東京など日本の都会よりはかえって安全かもしれません。

■Washington University Medical Schoolの紹介

ワシントン大学医学部は全米でも5位に入る医学部で、付属のBarnes-JewishHospitalは今年度7位、常に全米で10位をキープしてるいい病院です。大学関係者にはノーベル賞受賞者が15人います。

神経科学の分野では世界の中心のひとつで、神経解剖の大御所VanEssenn教授、2000年度北米神経科学学会の会長を勤めるChoi教授をはじめ何十と言う神経科学のラボがあり、優秀な科学者がたくさん集まっています。医学部以外にもメインキャンパスであるHill Topキャンパスには文理学部があり(日本人の教授もいます)、ここでも神経科学の研究は行われていて、大きな神経科学コミュニティを形成しています。分子から個体、集団まであらゆるレベルの研究が行われています。いつもPDの募集をそこかしこでやってます。

メインキャンパスにあるOlin School of Business は売り出し中のビジネススクールで日本人留学生(研究留学とは違って経営管理学修士号取得が目的です)がたくさんいます。このメインキャンパスでは大統領選挙の討論会が行われる予定です。田舎の一私立大学とは思えないですよね。

また、女性研究者、医者へのサポート活動もさかんで、WIN(Women in Neuroscience)の支部があったり、メインキャンパスにはジェンダー問題を研究するラボもあります。ジェンダー問題や女性のキャリア問題に関する、セミナー、講演会が開催されます。大学構内にたいへんいい保育園があります。

■現在留学先を探している方、留学予定の方に一言

主に、女性に対してですが、研究者の妻を持つ男性にも

日本国内も設備はいいし、優秀な指導者も多く、今どき、わざわざ海外に出るメリットはなくなってきています。海外で研究経験がなくてもいい研究をばんばんしてる研究者は多いです。でも、女性には一度、海外での研究体験をお勧めします。というのも、日本では女性はこうあるべき、家族はこうあるべきという外圧が高く、精神的に疲れます。その影響でどうしても考え方が固定化します。海外、特に、アメリカで、はつらつと研究をやってるママ教授を始め、いろんな女性の生き方を身を持って知るだけでも良い経験となるでしょう。

女性一人で留学するのは恐いのではないかと思っている方、十分に情報を集め、安全な暮らし方を心掛ければ、絶対に安全とは言えませんが、なんとかなります。日本だって確実に安全な場所はありませんし、アメリカには単身女性はたくさん暮らしているのですから。セントルイスは女性一人にもいい町です。
子供がいるから、結婚して家庭を持ちたいからと海外での研究の機会を諦めている方、アメリカの方が、働く女性に対するいろんな意味での圧力が少なく、のびのびと子育てと研究ができます。教授クラスの女性でも子持ちは多いです。まず、一歩を踏み出してみてください。仕事と家庭は決して二者択一ではないこと世界から集まった女性研究者の姿から知ってください。日本では夫婦はいっしょに住むべきという圧力が強いですが、アメリカの研究者には週末だけどちらかの家に帰ってくるという夫婦も多く、家族の形態は家族の考えで決めるもので、他人がとやかく言うものではないと教えられます。

夫の留学で、自分の研究を中途で諦めてついて来ようと言う方、アメリカの方が研究を続ける口を探すのは日本より易しいです。同じ大学のこれぞというラボや近所の大学に、PDで無理なら、他の形(技術員でもいい)から雇ってくれとアプライするのも手です。そして、結果を出せば、PDになれたり、次の年は自分でfellowshipをとって、研究者としてやっていけるようにするのも不可能ではありません。研究が好きなら、決して諦めないでください。

結婚後も仕事では通称で通したくても、海外で研究となるとパスポートがあるので戸籍名でないとだめかなと心配な方、外務省は戸籍名と結婚前の姓のパスポートへの併記を一定の条件の元で認めています。

■有用なWEBサイト

●ワシントン大学のサイトです。
http://www.wustl.edu/

● 女性神経科学研究者のサイトです。
http://www.womeninneuroscience.org/

● Olinビジネススクールの日本人学生/卒業生のサイトです。
研究者とは違いますが、生活情報など参考になります。
http://students.olin.wustl.edu/orgs/jao/

● ミズーリ州のカンザスシティにある日本領事館のサイトです。
(在留届、選挙やパスポートでお世話になる)
http://www.kansascity.us.emb-japan.go.jp/

● セントルイス日本人会のサイトです。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/4624/

● セントルイスの寒くて暑い、雷雨の多い気候を見てください。
http://weather.yahoo.com/forecast/USMO0787_f.html

■情報提供者へのコンタクト

e-mailアドレスを公開されていますので、現地情報などが必要な方は直接e-mailして下さい。

更新記録

●2000年8月4日:新規掲載

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