■大学のある町,State Collegeについて
町の名前からして想像がつくとは思うが、大学が中心となる小さな町である。ペンシルバニア州の中央、アパラチア山脈の尾根近く、標高400mほどに位置する。町はキャンパスがあるUniversity Parkとその隣のState Collegeと2つに名前が別れ、合わせて人口8万人(そのうち学生4万人)位。町全体が若い。治安は抜群に良く、深夜でも女性の一人歩きがあちこちで見られ、アメリカの常識が良い意味で通用しない所である。
ここには医学部を除くほとんどすべての学部があり(大学病院は100マイル先のHersheyにある)、ペンシルバニア州各地に点在する州立大学の中でも最大のキャンパスである。天然ガスを燃料にした公営バスが頻繁に走り、しかもキャンパス内は無料である。ここから各大都市への運転時間はPittsburgh(3時間)、Philadelphia(3時間半)、Baltimore(3時間)、WashingtonDC(4時間半)、New York(5時間)といったところ。車を持たない学生も多く、Greyhoundバスで用が足りる。University Park飛行場(3文字コードSCE)は、Detroit、WashingtonDC、Pittsburghから30人乗りのプロペラ機が離着陸する。飛行場には公共の交通手段がないので、タクシーかレンタカーかヒッチハイクが必要である(大学まで車で7-8分)。
PennStateは、フットボールが強く、町の人口を超える9万人収容(今年度末には11万人収容)のフットボール場がある。ここで試合が行われる秋の週末は、ホテルは値段を普段の数倍にも引き上げ、道路は大渋滞してしまう。試合の落ち着く11月頃からは冷え込み、雪が舞い、春は4月頃ようやく訪れる。車で10分で行ける小さなスキー場は大学からもよく見える。夏は、山の中にある湖でキャンプや水泳が楽しめる。星が美しい。ここでの生活は本当に自然を満喫できる。7月のクラフト祭りは年間最大のイベント。大学農場直営のアイスクリーム屋はいつも長蛇の列。一昨年はダウンタウンで熊が出たとか。
State Collegeの周囲には、アーミッシュの村も点在する。19世紀の生活様式を今でも厳格に守ろうとする人々の村である。彼らは電気を使わず、自給自足の生活を行っている.山一つ超えると、馬車が行き交う村々があり、まるで別世界である。彼らは、春から秋にかけてファーマーズマーケットをState College内で開いている。Lancasterほど俗化されていない当地ならではのお付き合いと言える。
日本食を出す店は2軒あるが、どちらも韓国料理を選んだ方が正解。日本食材は、韓国食材店2軒とアジア食材店で手に入る。新鮮な魚は絶望的。NewYorkのYaohanか、Baltimoreの市場に行くしかない。家賃は年々上がってはいるが、私は月600ドルで2 bedroomの一軒家(大学から徒歩20分)を借りている(雪かきと芝刈りのdutyはあるが)。秋からの物件を探すなら学生が夏休みに入る5月中旬がベスト。
救急病院は町に一つ。うちの息子は熱けいれんを起こしたとき、ここで手に負えないと判断され、100マイル先のHersheyへヘリコプターで運ばれてしまった。親は車で追いかけた。ヘリコプターは加入している保険会社のものが呼び出された。この一連の諸費用は、約7ヶ月分の保険料(約3000ドル,うちは全額自己負担なのだ)に匹敵するものであった。
私の生活習慣のせいかもしれないが、普段日本人はあまり見かけない。しかし、学生日本人会もあり、いないことはないようだ。町にはMurataUSAの工場があり、日本人家族が数家族長期にわたって継続的に住んでおられ、彼らが中心になって、毎週土曜日の午前中には幼稚園から中学生を対象として日本語補習校が開かれている。全部で10家族程度のアットホームな学校であるが、遠足も運動会もちゃんとある(どちらのイベントも親が主役だけど)。