home
MENUPREVNEXT

アメリカからの帰国時の引っ越し

■ 帰国時の引っ越し

基本的には渡米時の引っ越しと同じで

  • 手荷物
  • 郵便小包
  • 引っ越し業者に依頼

の3つの方法があります。

手荷物と郵便小包に関しては渡米時のものと特に変わりがないので、『引っ越し業者に依頼』に関しては、いくつかTIPSをあげておきます。

  • 同じ容積であれば、日本からアメリカに比べてアメリカから日本の方が割安です。これは、アメリカでの梱包のときにかかる人件費が日本のそれに比べて安いということと、船代自体がアメリカから日本向きの方が安いからだそうです。
  • 海外引っ越しの業者として、クロネコヤマトと日通を使う方が多いと思いますが、どちらが割安かは都市によって大きく異なるようです。シアトルではクロネコヤマトの方が割安ですが、ボストンでは日通の方が割安のことが多いようです。見積もりはただですから、かならず複数の業者から見積もりを取ることが重要です。
  • 積めた荷物の値段表の作成。この値段は関税の算出基準になるのではなく(関税がかかる際には、係官が自分の判断で値踏みをするそうです)、あくまでも保険金額の算出基準になるだけ。したがって、保険金額を安くするために、なくなってもいいものは値段を0にし、なくなった場合に、そのかわりが必要であるものに関しては、それを手に入れるのに必要な金額を記入するのがいいようです。
  • 荷物引き取り時には、3件程度であれば、荷物を無料で運んでくれる場合があります。ソファやベッドなどを友人に譲る方などは利用するといいと思います。ただし、このようなサービスは営業所によって異なるようで、他州のヤマトで引っ越しを依頼した方によれば、ついでの配送は別途見積もりとなり、1件の立ち寄りに$100がかかったとのことです。
  • 帰国時に別送品申告書を忘れないように。万一忘れると、忘れた旨の報告書を税関長宛てに出して許可をもらう必要がありますが、最終的な許可が出るまで一切通関作業は始まらないので、手元に荷物が届くのが遅くなります。

その他、クロネコの営業担当者の方から海外引っ越し料金の裏事情を聞いたので紹介します。

  • 同じ容積であれば、日本からアメリカに比べてアメリカから日本の方が割安です。これは、アメリカでの梱包のときにかかる人件費が日本のそれに比べて安いということと、船代自体がアメリカから日本向きの方が安いからだそうです。なお、引っ越し代金の内訳は、アメリカ国内の荷物の梱包から港まで、船代、日本国内の通関作業と配送が35%、40%、25%程度なのだそうです。
  • 西海岸に比べて東海岸からの引っ越しはかなり割高になります。また、東海岸から日本への引っ越しはパナマ運河を通るのではなく、鉄道で西海岸のシアトル、ポートランドまで運んでそこで船に乗せることが多いそうです。

■作者の場合

私自身、クロネコの担当者の方も、日通の担当者の方も面識があって、どちらにしようか迷ったのですが、まずは両方から見積もりを取ることにしました。見積もりを取った上で、値段が安い方と契約することにしました。春は引っ越しシーズンと言うこともあって、引っ越しの2ヶ月ほど前に見積もりを依頼しましたが、実際には、そんなに早く依頼しなくもてもいいようです。

同じ日の午前中にクロネコ、午後に日通の方に見積もりをしていただきました。クロネコの方は、梱包を完全にお任せする『ラクラクパック』、割れ物のみ梱包を業者にお願いする『フラジルパック』、梱包はすべて自分でおこない、当日はピックアップするだけの『エコノミーパック』の3種類があるそうですが、日通の方は基本的には『ラクラクパック』しかないとのことでした。値段的には、『ラクラクパック』、『フラジルパック』、『エコノミーパック』ではそれぞれ$200-$300程度違うだけなそうで、思っていたよりも『ラクラクパック』の割増料金が大きくなかったです。私も帰国直前まで実験が詰まっていてとても荷造りの手伝いが出来ないので『ラクラクパック』でお願いすることにしました。荷物の量の見積もりはともに6立方メートルとのことでした。

最終的な見積もりは翌日にFAXで送っていただけるということでしたが、日通からはなかなか送られてこずに、催促して1週間後に送られてきました。両者とも特別に安くしてくださったと言うことで、具体的な数字は伏せますが、予想に反して、見積もりは日通の方がわずかに安かったです。しかし、クロネコの方は、さらにそこから大幅に値引きしてくれたので、結局、クロネコにお願いすることにしました。最終的な値段は、渡米時の荷物の1.5倍になったにも関わらず、その時の値段よりも2割ほど安かったです。

なお、最終的にクロネコに決めたもう一つの要因は、『ネコの使いサービス』というサービスにひかれたというのがあります。これは、クロネコヤマトで海外引っ越しをした人に帰国時に5つほどの選択肢の中から1つを無料でくれるというものです。選べるのは、『3000円の通話料のついたプリペイド携帯』『ご近所への挨拶セット(1000円のジュースの詰め合わせ)5つ』『5000円のクリーニング券』などです。我が家はプリペイド携帯を選びましたが、帰国したばかりの時期はとても重宝しました。

帰国直前にドタバタするのもイヤだったので、シアトルを発つ2日前に引っ越しすることにしました。

当日はクロネコヤマトの日本人社員3人が梱包にやってきてくれました。『ラクラクパック』とはいっても、全部梱包をお願いしたのでは、どこになにが入っているのかわからなくなるので、段ボールをもらって、1ヶ月くらい前から仕分けをしながら詰めていきました。そんなわけで、当日クロネコヤマトの人が来た段階では、壊れ物の食器やキッチン用品、コンピュータ関係のものをのぞけば、7−8割くらいはパッキングを終えていました。ただ、それでも壊れ物はひとつひとつ紙を巻いたりしていたので、結構時間がかかり、結局、梱包には当初の予想通り3時間かかりました。

梱包はクロネコヤマトの人がやってくれるので、横で眺めているだけなのですが、私がやらなくてはいけないのは梱包明細書の記入です。梱包明細書は、どの段ボールに何が入っているかの目印になるとともに、一緒に書き込む値段が保険金額の算出基準になります。誤解されやすいのですが、この梱包明細書に書き込む値段はあくまでも保険金額の算出基準になるだけであって、関税の算出基準になるのではありません。関税がかかる際には、係官が自分の判断で値踏みをするそうです。

クロネコヤマトの場合、書き込んだ値段の合計の1.5%が保険の掛け金として必要です。保険金額を安くするためには、なくなってもいいものは値段を0にし、なくなった場合に、そのかわりが必要であるものに関しては、それを手に入れるのに必要な金額を記入するのがいいようです。また、『洋服20着:5万円』という形で、かなり簡略化して書くことが出来ますが、洋服20枚の中に、値段の高いスーツなどが混じっている場合には、それを分けて、『洋服19着:1万円、スーツ1着:4万円』という具合にわけて書いた方がいいようです。

それから、忘れてはいけないのが、日本に到着した後の引っ越し会社の連絡先を聞いておくことと、帰国時に税関で提出する別送品申告書をもらうことです。別送品申告書については、また別の機会に詳しく書きます。

それから、クロネコヤマトや日通は、引っ越し日当日なら、友人宅などへ3件程度を目安に立ち寄ってくれ、自分で運ぶのが大変なソファやベッドなどを無料で運んでくれます。うちのラボには1ヶ月ほど後に日本人のポスドクがやってくることになっていて、彼が我が家のダイニングセット、ソファ、勉強机、タンスなどを引き取ってくれることになっていました。彼のアパートはすでに決まっていたのですが、引っ越し日当日にはまだ運び込むことが出来なかったので、クロネコヤマトに相談してみたところ、ありがたいことにクロネコヤマトの倉庫で1ヶ月間預かってくれることになりました。ただ、引っ越し日当日ではないので、再配送料ということで$50取られるということでした。

なお、引っ越しの支払いは日本に戻った後払ってもよいし、アメリカで払うのでもいいとのこと。なるべくドルを使ってしまいたかったので、アメリカで支払うことにしました。引っ越しした日の夕方には最終的な容積が決まり、予想通り、6立方メートルでした。次の日に、ホテルまでクロネコヤマトの人が来てくれて、小切手で支払いを済ませました。

更新記録

●2002年6月25日:新規掲載

home
MENUPREVNEXT