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国立シンガポール大学メカノバイオロジー研究所 ポスドク・大学院生募集、ワークショップのお知らせ

国立シンガポール大学(National University of Singapore)メカノバイオロジー研究所(Mechanobiology Institute = MBI)

ポスドク・大学院生募集、及び、ワークショップのお知らせ

ライフサイエンスの新興国、シンガポールで国規模(ただし、広さは東京23区程度)の大型予算プログラム5つのうちの1つとして昨年採択されたメカノバイオロジー研究所が、いよいよ本格的に立ち上がり、ポスドク・大学院生を大募集しております。詳細はウェブサイト(プログラムの概要ははhttp://mbi.nus.edu.sg/ 、ポスドク募集はhttp://mbi.nus.edu.sg/job-opportunities/、さらに大学院生募集は、http://mbi.nus.edu.sg/education/)を参照してください。ウェブサイトには書かれていない情報は以下の通りです。

メカノバイオロジーとは
物理的な環境・刺激が、生物反応・機能・現象を制御するメカニズムの解明を目指しています。したがって、生物現象のきわめて基本的・根本的なところを研究対象としていることになります。

MBI全体として
10年間で1億5千万シンガポールドルですから約100億円のプログラムです(延長の可能性はあることになっていますが、ポスドクや大学院生の方にはプログラム延長はあまり関係ないでしょう)。コロンビア大学のMichael Sheetz教授がプログラムのディレクターです。研究対象はメカノバイオロジーであればOKです。「バイオロジーは何でもメカノ」と考えれば、広くバイオロジーを扱っていることになります。生物学ですから、人類の健康・福祉の増進に寄与することを目指していますが、生物学研究に携わっていない人にも目的・意義がすぐにわかるようなガチガチの臨床直結の実験を行っている人は少なくとも今は多数派ではありません。科学的野心に富み、誠実で、再現性のある実験・研究であれば、きちんと評価される雰囲気・環境です。

ポスドク
MBIのポスドクはMBIのPI(http://mbi.nus.edu.sg/our-team/principal-investigators/)の誰かのグループに属して研究を遂行します。が、MBIは完全にオープンラボの形態をとっているので、隣のベンチでは別のグループの人が実験しています。面倒臭いこともありますが、なるほどと感心することもたまにはあります(「何じゃ、こりゃ!」と頭にくることもありますが)。なお、給料は最近のアメリカのポスドクの標準よりは高いです。ただし、直属のPIによるところが大きいので、これはあくまでMBIとしての一般論です。

大学院生
修士課程はなく、(最初から)博士課程で4年なので、学部を卒業した年の8月にこちらの大学院に入学すれば(大学院入学は年1回8月のみ、出願は年末頃締め切り)、日本の修士過程と博士過程をあわせた5年よりは1年早くPhDが取得できます。学費はプログラムからサポートされますので、免除されているのと同じです。さらに、シンガポールで、学生として分相応な生活を送るには十分な額の奨学金が支給されます。大学院生といえど、お金を(支払うのではなく)もらって研究を行うのですから、多少のプロ意識は求められるかもしれません。ただし、日本の一部の大学院生のように生活のほとんどが研究室、という大学院生はこちらにはほぼいません。

シンガポールでの暮らし
治安はきわめて良く、安全です。麻薬使用などドラッグ関係の罪で逮捕されると死刑になることが少なくないなど、罪が重いことが関係していると思われます。が、善良な市民として生活を送っている限り、窮屈は感じません。北緯1度ですから、季節の変化はない、と思ってください。また、シンガポールにはどこを探しても田舎はありませんので、田舎で生活したい人には向きませんが、「たまには脱都会」でよいのなら、近隣のマレーシアなどに行けば息抜きになるでしょう。
シンガポールでの言葉は英語です。ただし現地人の英語は強い訛りがあります(シングリッシュ)。しかし、英語には違いないので英語のトレーニングになります。また、シンガポールもMBIも、インド人、中国人などが入り混ざり、それぞれの国の言葉が普通に飛び交っています。

ワークショップのお知らせ
11月9-12日に行なわれます。詳細はウェブサイト(http://mbi.nus.edu.sg/events/workshops/4th-mechanobiology-workshop-biophysical-society-mtg-9-12-nov/)をご覧下さい。ポスター発表者の中から選ばれたTravel Award受賞者には旅費、滞在費、学会参加費が援助されます。大学院生あるいはポスドクとしてMBIを考慮している方には、MBI見学とシンガポール見物の良い機会であると思います。

ご質問、お問い合わせは、澤田まで。

澤田泰宏
Yasuhiro Sawada, M.D., Ph.D.
Associate Professor
Mechanobiology Institute
National University of Singapore
Level 10, T-Lab, 5A Engineering Drive 1, Singapore 117411
Phone: +65-6516-7067
Email: dbssy@nus.edu.sg

投稿者:澤田泰宏(dbssy@nus.edu.sg)

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