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Rutgers New Jersey Medical School ポスドク募集

血管代謝医学・ポスドク研究員募集(Rutgers New Jersey Medical School)

このたびRutgers New Jersey Medical School(RNJMS)の澤田研究室では、NIH R01グラントの取得に伴い、私(澤田)とともに血管代謝医学研究を推進していただけるポスドク研究員の方(1名)を募集いたします。

私は、一貫してVascular Biologyのフィールドで、分子細胞生物学・遺伝子改変マウスの解析を駆使しつつ、血管にユニークな細胞機能とシグナル伝達を解明してきました。とりわけ、脳・下肢の虚血、糖尿病・代謝疾患など様々な病態の形成と進行において血管(特に血管内皮細胞)が果たす役割を追求してきました。

【主要参照文献】
Sawada & Arany. Physiology   (In Press)
Sawada et al. Cell Metabolism (PubMed ID: 24506866)
Sawada et al. Antioxidant and Redox Signaling (PubMed ID: 23919640)
Takizawa et al. BBRC (PubMed:ID: 23454124)
Sawada et al. Current Opinion in Pharmacology (PubMed:ID: 20060361)
Sawada et al. Mol Cell Biol (PubMed ID: 19737918)
Sawada et al. Science Signaling (PubMED:ID: 19278959)
Sawada et al. Circulation Research (PubMed ID: 18599867)
Sawada et al. BBRC (PubMed ID: 11162591)
Sawada et al. Circulation (PubMed ID: 10790342)

【業績Complete List】
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/myncbi/1FIRbc8dPG_/bibliography/40220512/public/?sort=date&direction=ascending

私はここ数年、脂肪・骨格筋・心筋等においてミトコンドリア代謝制御を担う中心分子「転写コアクチベータPGC-1alpha」に着眼し、その血管細胞における役割を検討しています。最近、PGC-1alphaが糖尿病マウス・患者における血管内皮で活性化され、内皮のNotch経路促進・遊走能抑制をきたすことにより糖尿病血管内皮機能障害(アンジオパチー)・重症下肢虚血の原因分子として作用することを報告しました(Sawada et al., Cell Metabolism 2014)。

【今後4年間の研究目標】
1. PGC-1alphaの下流分子として私が同定したkey factor(未発表)に注目し、内皮エネルギー合成経路と細胞骨格・細胞運動とのカップリング機構(および糖尿病におけるその機序の破綻)の解明をCell Biologyの観点から目指したいと考えています。
2. さらにPGC-1alphaの下流経路のコンポーネントを標的として、糖尿病重症下肢虚血・皮膚創傷治癒不全に対する遺伝子・細胞治療を検討します(Translational Research)。
3. 上記に加え、血管前駆細胞の内皮分化が糖尿病で障害されているメカニズムの解明、
4. および糖尿病マウス・患者の血管細胞において認められる機能異常(遊走能異常、遺伝子発現異常など)が糖尿病治療後にも長く遷延するメカニズム(メタボリックメモリー)の解明にも、epigeneticsの観点から力を入れていきたいと考えています(Takizawa et al. 2013)。

【ポスドク募集要項】
RNJMSの澤田研究室は、同大学のDepartment of Cell Biology and Molecular MedicineおよびCardiovascular Research Instituteに所属し、2017年4月にNIHグラントおよび同部門からの強力なスタートアップサポートを受けて発足しました。同部門のChairをされている佐渡島純一教授は心疾患(肥大・虚血・不全)の分子機序研究(酸化ストレス・オートファジー等)で大変有名な先生で、日本人のファカルティやポスドクも数名在籍されていて交流は盛んです。他にもmiRNAやiPSを含む革新的なアプローチで心血管病の機序解明に取り組むPIが集積しており、共同研究などで新規性の高い成果を生み出せる環境にあります。

*応募資格:次の1~3を満たす方。
1. MD, PhD, MD/PhDのいずれかの学位を取得(見込みを含む)している。
2. 心血管病、代謝疾患・糖尿病、(心血管にとらわれず広く)細胞エネルギー代謝や細胞運動・骨格、のいずれかに興味を持ち、分子生物学・生化学・組織学的解析(のいずれか)に一定の経験を有する。
3. 遺伝子改変マウスの維持繁殖や解剖手術に一定の経験があることが望ましい(必須ではありません)。

*待遇:RNJMSのポスドク給与規定によります。一年ごとの契約ですが、最低3年間までは更新可能です。給与はNIHグラントにより保証されていますので、心配なく研究に集中することが可能です。

*採用時期:2017年7月以降できるだけ早い時期(ビザ申請などのため数ヶ月の準備期間が必要になる可能性が有ります)。

*応募方法:
1. カバーレター(これまでの研究概要、今後の研究目標、将来の抱負を1ページ程度で記載。)
2. CV
3. 照会可能な推薦者の方3名の御名前と連絡先(TEL, E-mailアドレス)
これらを一つのPDFとして私宛にご送付下さい。
(澤田メールアドレス: ns929@njms.rutgers.edu)
書類選考の結果、Skype等で面接を行います。

長期間の留学、海外あるいは帰国後faculty postを得て独立したい方も歓迎します。ポスドクとして独自のフェローシップ・グラントを取得することを奨励します。筆頭著者としての論文作成、グラント応募、将来のキャリアパスについて、可能な限り全力でサポートいたします。

私の研究室は発足したてのラボであるために、大ボスの主宰する研究室のような華々しさはまだありませんが、少人数でのチームプレイとなる分、実験手技やデータ解析、論文執筆などの指導を懇切丁寧に行うことができます。私自身、そのような環境で大きく飛躍できましたので、生まれたてのラボに参加する意義は検討価値があると思います。意欲あふれる方の参加を歓迎します。

問い合わせ、ご質問などありましたら、お気軽に以下までご連絡をお願いします。

澤田 直樹 (Naoki Sawada, MD, PhD)
Assistant Professor
Department of Cell Biology and Molecular Medicine
Cardiovascular Research Institute
Rutgers, The State University of New Jersey
New Jersey Medical School

ns929@njms.rutgers.edu


投稿者:澤田 直樹(ns929@njms.rutgers.edu)

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