プレゼンテーションにおいて原稿は読むべきか読まざるべきか?

プレゼンテーションにおいて原稿は読むべきか読まざるべきか?

私は、大学院時代に、プレゼンテーションにおいては原稿を読んではいけないときつく言われました。たしかに、原稿を読み上げるようなプレゼンテーションで自分が感銘を受けたプレゼンテーションにはありません。

つまり、聴衆に感銘をあたえるようなプレゼンテーションをおこたいのであれば、原稿なしのプレゼンテーションを目指す必要があります。しかし、実際には、原稿なしのプレゼンテーションが能力的に難しいというケースもあります。大学院生ではじめて学会発表をするようなケース。はじめておこなう英語でのプレゼンテーション。こういったシチュエーションでは原稿なしのプレゼンテーションを無理におこなって、さんざんな発表になる可能性もあります。このようなレベルであれば、原稿を読むことによるデメリットと、原稿を読まずに言いたいことをうまくいえなかったりするデメリット、どちらを取るべきか悩むことになります。日頃から、原稿を読まずに発表するようなトレーニングを十分に積むというのが正しい道なのですが、学会が迫っているのに、その能力がなければ原稿を読むプレゼンテーションも選択肢として考えなければならないでしょう。

プレゼンテーションにおいて原稿は読むべきか読まざるべきか?について、最近、読んだ「英語口頭発表のすべて」bk1】【amazon.co.jpという本には以下のようにまとめてありました。

1)パーフェクトな口頭発表は、「読まない」口頭発表でなければ達成できない。
2)それでも、時間の割り振りを考慮して原稿は必ず作らなければならない。
3)実際の講演は、要点を記したメモに時々目をやりながら行うか、かなり原稿を参照するか、ほとんど原稿に忠実に話すかしてよい。つまり、「読まない」口頭発表から「読む」口頭発表まで広い分布を示してよいが、「読む」口頭発表に近い場合は、その欠点を補うよう極力努力しなければならない。

将来的には原稿を読まない口頭発表を目指すべきだが、能力に応じて、原稿を読む口頭発表も許容すべきということになります。この本の作者は、オーバーヘッドプロジェクタによるプレゼンテーションを前提にしていて、OHP用紙の両脇の不透明な部分にメモを書いておくというアイデアを紹介していますが、スライドによるプレゼンテーションの場合は、要点を記したメモに時々目をやりながらおこなうというのは、無理でしょう。メモなしで、原稿を読まない口頭発表をするためにはどうしたらよいか。そのための工夫を明日紹介します。

「英語口頭発表のすべて」

著者:中村輝太郎編著、税込価格:¥ 3,150(本体:¥ 3,000)、出版:丸善、発行年月:1982.01【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

この本はやや古く、オーバーヘッドプロジェクタを使ったプレゼンテーションの話が多いので、技術的には役立つ部分が少ないのですが、読んでいてとてもおもしろい本です。

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