2006.07.19

プレゼンテーションデザイン:背景色をどうするか?(3)

プレゼンテーションデザインの3回目です。

さて、白や濃紺の背景色のスライドはあまりに無難なデザインになってしまいます。どこかで自分らしさを出したいとしたらどうしたらよいでしょうか?いくつか方法があります。

 

■背景に絵柄が入れることの是非

個性を出す一つの方法として、目立たない絵柄の入ったスライドを使うという方法があります。PowerPointに含まれているテンプレートの中にも背景に絵柄が含まれているものがいくつかあります。

ケースバイケースなのでしょうが、聴衆の関心の一定部分が背景の絵柄に向けられてしまうということを考えると、絵柄の入った背景は研究発表には向かないと思います。

しかも、この図に示すテンプレートは、背景色と文字色の明度差が十分ではなく非常に見にくいスライドになっています。

 

■背景色をグラデーションを使うことの落とし穴

グラデーションを使うことは、個性を出す一つの方法ですが、これも注意が必要です。

グラデーションを使う際には文字色と背景色の間の明度差に変化が起こり、認識度が下がる可能性があるということを認識しておく必要があります。

たとえば、濃紺から白へのグラデーションを背景色に適用した場合、右の図のようにスライド下部での文字の可読性が低下します。

回避方法としては、濃紺より明度の低い色をグラデーションの2色目として使うことです。つまり、濃紺から黒へのグラデーションであれば、文字の可読性には問題がありません。


 

■白や濃紺以外の背景色を使う場合の注意

インパクトのあるプレゼンテーションをおこなうなら、白、濃紺、黒といった無難な色以外の背景色を使いのもいいでしょう。

その場合にもっとも気をつけなくてはいけないのは、背景色と文字色に十分な明度差をつけるということです。

私自身めったに、白、濃紺以外の背景色を使いませんが、以前、薬剤師の方を対象に講義をしたときに、ソフトな印象を与えるために、緑を基調にしたスライドを作ったことがあります。このデザインは結構受けが良かったようです。


2006.07.18

プレゼンテーションデザイン:背景色をどうするか?(2)

プレゼンテーションデザインの2回目です。

■白を背景色に使う場合のメリットとデメリット

最近のデジタルプレゼンテーションでは、白を背景色として使う人も増えてきているよです。しかし、背景色として白を使うことに否定的な方もいるようです。

白を背景色として使うことに否定的な人の最大の理由は、「暗い部屋で背景色に白を使ったスライドを映すと聴衆はまぶしく感じる」というものです。一方で、「以前はプロジェクタの性能が悪かったので、ブルースライドの方が好ましかったが、最近のプロジェクタでは、白を背景にしても問題ない」とする意見もあります。これらの根拠をいろいろ調べてみましたが、結局、わからずじまい。ご存知の方がいらっしゃれば教えてください。

とりあえず、私が感じている範囲でまとめると、白を背景色として使う場合のデメリットは、

  • まぶしく感じる。(部屋の照明やプロジェクタにもよるのでしょうが)
  • 白の背景色に蛍光写真などの暗い写真を貼り付けた場合には、写真が見づらいという欠点があります。
  • 白背景のスライドの色味はプロジェクタの性能にかなり影響を受けます。

一方で、白を背景色を使った場合に、明らかなメリットもあります。

  • 文字色を黒とすることで、明度差が高く、認識度の高いスライドが作れます。
  • 図版を書籍などからスキャンして貼り付ける場合に、貼り付ける図の背景色がスライドの背景色と同じになるために、きれいです。
  • プレゼンテーションを資料として白黒印刷して配布する場合には、スライドのイメージがほぼそのままに保てます。

私は、最近、スモールグループでの講義などには好んで白色背景のスライドを使っています。ただし、全面、白色ではアクセントがないので、タイトルの背景は色をつけて、タイトルの文字色は白色としています。右の図のようなデザインです。


■背景色を白にするのか暗い色にするのか

では、結論として、背景色として白と暗い色のどちらがいいのか?使い分けの基準はあるのか?私自身いろいろ考えてみましたが、現時点では結論は得られていません。ブルースライドは欠点が少ないので、迷えばブルースライドにするのがいいでしょう。

背景色として白を用いることは、聴衆がまぶしく感じるので避けるべきだという意見があります。確かに、部屋の照明の状況などを考えると、聴衆がまぶしく感じるケースがないわけではないでしょうが、部屋の照明やプロジェクターの調整をおこなったり、順応現象によりそれほど問題にはならないと思っています。ただし、暗い背景色のスライドが続いているところに、いきなり白が背景色のスライドが出れば、まぶしく感じる可能性はあります。

濃紺または黒の背景色は大きな部屋でのプレゼンテーションに向いていて、白の背景色は小さな部屋でのプレゼンテーションや授業に向いている、という意見があります。確かに、これはひとつのクライテリアだと思います。

私としては結論は出せていませんが、現時点では白の背景色と濃紺系の背景色をケースバイケースで使い分けていこうと考えています。

2006.07.17

プレゼンテーションデザイン:背景色をどうするか?(1)

プレゼンテーションデザインについて何回かに分けて連載してみようと思っています。まずは、「背景色をどうするか」について3回に分けて書きます。

 

デジタルプレゼンテーションで、スライドのデザインを考える上で「背景色をどうするか?」というのはとても重要なポイントです。私はケースバイケースで、濃紺の背景色のスライドと、白の背景色のスライドを使い分けています。「使い分けのポイントは?」といわれると、私自身はっきりとしたクライテリアは持っていないのですが、背景色に白を用いた場合と、背景色に暗いい色を用いた場合のメリット・デメリットを知っておいたほうがよいと思います。自分なりに少しまとめてみます。

 

■暗い色を背景色に使う場合のメリットとデメリット

現在のようにデジタルプレゼンテーションが主流になる前、スライドによるプレゼンテーションが主流であった時代にはほとんどのスライドの背景色は濃紺でした。ブルースライドと呼ばれていました。以前は、白黒フィルムを専用のジアゾフィルムに転写して安価にブルースライドを作成することができました。

デジタルプレゼンテーションの時代になっても、濃紺の背景色を愛用する方は多いようです。今までの流れでブルースライドにこだわるという方もいるのでしょうが、たしかに、濃紺のような暗い背景色を使うことには利点があります。文字色として白色を使うことにより認識度の高いスライドが作れます。特に、暗い部屋では非常に見やすいです。

一方、デメリットは少ないです。あえてあげるなら、聴衆の手元が暗くなるので、ノートが取りにくいという点でしょうか。

濃紺ではなく、黒の背景色を好んで使う方もいます。この場合のメリット・デメリットはほぼ同じと考えてよいでしょう。

私は、ただの濃紺一色の背景色を使うのは芸がない(単に他の人と同じデザインを使うのがいや)と考え、濃紺をベースにして、ちょっとデザインを加えた背景色を使うことが多いです。最近のお気に入りは、濃紺に目立たない格子線が入ったものです。


アーカイブ

過去ログ一覧