2014.11.06

ノートの取り方

私の先輩で、講演とか会議を聞くと、非常に丁寧にノートをとっている先輩がいます。とても素晴らしい先生で、なにか研究の相談をすると、あの時あの先生が言っていたと言って、ノートをくくって、それを見つけ出してくれます。

でも、私には、とてもこんなことはできません。もちろん、昔はそうやって、きちんと講演とか授業のノートを取ろうと試みたことはあるのですが、駄目でした。ノートは取ろうと思えば取れるのですが、とっておしまいで活用することができないのですね。

あるとき、私は、メモ、ノートの取り方を180度変えました。今もそのやり方でやっています。

それは、一言で言えば、講演者の話を聞きながら、自分が考えたことを書くと言うことです。つまり、講演を自分のブレインストーミングの起点にすると言うことです。

会議でも、基本、誰かが言ったことをメモに取ることはしません。会議中に、話を聞きながら、思い浮かんできた自分のやるべきことをまとめています。コンピュータが広げられるなら、その場で、どんどんメールを書いて送り、To doリストに書き込んでいます。

研究の講演を聴いているときは、その人の話を聞きながら、自分の研究、実験にどんな風にいかせるかを考えています。そして、こんな実験をやろうとか、今度、この文献を読もうというメモを書いています。

ときには、このスライドのデザインはよくないなと思って、どういうスライドは見づらいかをメモしたりしています。

ですから、人の話を聞いていても、自分が主体で聞いています。時にまったく上の空になったり、急にパチパチ、コンピューターを打ち始めたりしますので、演者の方から見れば、私は態度が非常に悪く、目の前にいたらやりづらい聴衆の一人なんだと思います。

講演者を主語にしてメモをとるのではなく、自分を主語にしてメモをとると言うことですね。こうすることで、むちゃくちゃ、自分の仕事の幅が広がり、仕事が早くなりました。

仕事術としてはおすすめですが、あんまりこんな人間ばかりになると演者はやりづらくなりますね。演者としては、演者の方をしっかり見て、ノートを一生懸命取って、うんうんうなずいてくれる聴衆の方がありがたいですから。

2012.02.17

ウメサオタダオ展@未来館

アイデアをいかに記録して、忘れ去れるか。それを何らかの形で整理し、アウトプットの際に活用する。知的生産の技術はそこにつきると私は思っている。

ベストセラー『知的生産の技術』で有名な梅棹忠夫氏は、記録の部分では、当初「発見の手帳」と名付けたフィールドノートを愛用し、その後、整理のことを考え、カードを愛用することになった。このカードが、後に商品化された「京大式カード」である。カードを「くる」ことにより、アイデアをまとめ上げ、発想し、たくさんのアウトプットを残した。

梅棹氏は2010年に90歳で亡くなられたが、昨年、彼が初代館長を務めた国立民族学博物館で「ウメサオタダオ展」が開催された。昔のエントリーで書いたように、『知的生産の技術』のファンであり、このイベントにはとても行きたかったのだが、大阪に出張するチャンスがなく、残念に思っていた。幸いなことに、東京お台場の未来館で開催されることになったので、行ってきた。

民俗学者としても一級の学者なので、そのような観点の展示も多いのだが、実際に彼が使ったカードやノート、文房具が展示されており、そちらの方が私の興味の中心。

まずは、フィールドノートの現物。昔のエントリーで、「私は筆者が実際にどんなタイプの手帳を使っていたのかはしらない。でも、現代でこの手帳に一番近いのはmoleskineだと思う。」と書いていたのだが、まさにその通りで、大きさは、モレスキンそのもの。でも、厚さがかなり薄いので、むしろ、野鳥ノートに近いのかも。実際には、特注品であったようだ。

一方、カードに関しては、1枚にどの程度のことを書いていたのか。それが一番知りたかったことだった。本物のカードには触れられないのだが、たくさんのレプリカが置いてあって、自由に、見ることができた。カードに書いてあることは、ごくごく簡単なメモから、文献のメモ、少し長めの文章など様々。ここ数年私が考えていること同じで、「何を書いてもよい」というポリシーで、自由に書いていたようだ。

わたくしは、アイデアを書き留めるメディアとして、カードではなく、モレスキンを愛用しているが、以前はモレスキンを使いこなせなかった。それは、何か、ルールを決めて使わなきゃいけないという強迫観念があったからである。それを、何を書いてもよい。テーマも自由。ページの使い方も自由。見出し語も付けない。長さも自由。というようにしたら、とても使いやすくなった。私の場合、ときどき、モレスキンを読み返して、その中で、重要そうなことは、Evernoteにタイプして残すようにしている。

彼が、あと50年遅く生まれていたら、コンピュータを使ってどんな知的生産技術を開発したであろうか。

実は、梅棹氏が、66歳の時に失明され、2010年に90歳で亡くなられるまで、光を失ったまま過ごされ、その間もたくさんの著作を世に出されていたことを亡くなられたときに知った。光を失った後、どのように知的生産を続けたのだろうか。原稿は、口述筆記でおこなわれていたようである。

ウメサオタダオ展、2月20日までと、残りあとわずかだが、興味ある方は、是非、未来館へ。

 

「知的生産の技術」

著者:梅棹 忠夫〔著〕、税込価格:¥777、出版:岩波書店、ISBN:4004150930、発行年月:1980【amazon.co.jp

1969年初出の本だが、今読んでもとても刺激的な名著。

2006年4月にこちらで詳しく紹介しています。

2010.09.14

モレスキンを使いこなせない人にすすめる「モレスキンを使いこなすためのたった一つのルール」

私の現在のLifehackを支えているのは、iPhoneとモレスキン。私、モレスキンは、昔は、なかなか上手に使えなかったのです。でも、あることを心がけるようになったら、使えるようになりました。 それは、

モレスキンを使うルールをすべてなくすこと

でした。たとえば、日にちが変わったら必ず新しいページから書き始めるとか、そういうフォーマットに関する取り決めをすべてなくす。書く内容にも自由。備忘録でもいいし、ブレインストーミングでもいいし、お絵かきでもよいのです。私の場合、だいたい、電車の中で、原稿の素案を書いたり、講演を聴きながら、自分の思ったことを書き付けたり、ちょっとした備忘録に使ったりしています。あとで、使うかもしれないし、使わないかもしれない、そういう意識をすべてなくして、ただのメモ帳として使っています。こんな使い方をしていても、1冊で2ヶ月くらいもちます。

さて、モレスキンには、たくさんの種類があります。多くの方は、オリジナルのハードカバーが好きだと思いますが、私には、少し固すぎます。だから、ソフトカバーがお気に入りです。 ちなみに、中身は、スクェア。丸善とかに行ったときに、「ソフトカバーのスクウェア」をまとめ買いします。

筆記具の方は、最近、お気に入りなのが、万年筆。でも、残念なことに、モレスキンの紙質は、万年筆には合わないと思います。万年筆のインクが滲んで裏うつりしてしまうのです。 だから、筆記具も決めずに、手近にあるものを使っています。ただし、時に、カバンの中のペンを探してしまうことがあるので、一応、バックアップ用の筆記具をモレスキンにくっつけています。モレスキンにはペンホルダーがないので、「トラベラーズノート ペンホルダーM」をつけています。このホルダー、なかなかフィット感がよくて、よいですよ。 それに合うボールペンとしては、LAMY picoがおすすめのようです。 うん。この組み合わせなかなかよいです。 でも、実際に、picoを使う機会はそんなに多くありません。あくまで、すぐに筆記具が見つからないときのバックアップです。

そう言えば、先日、「モレスキン 「伝説のノート」活用術」(堀 正岳、ダイヤモンド社) という本を見つけて、さっそく読んでみました。ここに事例としてあげられているのは、他の人が見てもうなるようなものばかり。がちがちに書式やルールを決めた事例が多かったです。私のモレスキンの使い方とは、好対照なので、そういう使い方を目指す人には参考になる事例も多いと思います。

私にとって、役だったのは、最後の章の「モレスキンノートと相性のよい文房具」の章でした。

モレスキンを楽天で探す

2010.09.09

自分に足りないこと

今回、知り合った日本の先生の中には、忙しい業務の間を縫って、海外の医学教育修士課程のdistance learningをおこなっていたり、1年間休職して、海外の修士課程を終えているような人がたくさんいました。

私のweaknessは、目の前の面倒くさい仕事から目をそらし、締め切りの迫った雑多な仕事をとりあえずぬかりなくやることで毎日を過ごしてしまっているということです。締め切りのないけど重要な仕事(私は、これをタイプ2の仕事と呼んでいます)に、いかに真正面から取り組んでいくか、これが、仕事の出来る人と出来ない人を大きく分けていることだと思います。もちろん、締め切りもあって重要なこと(タイプ1の仕事)が出来ない人は、論外です。

私にとって、タイプ2の仕事は、関連文献をこまめに読む、英語の基礎力アップ、論文を書く、などです。

たくさんの刺激も受けましたし、たくさんの課題も見つかったので、明日から、頑張りましょう。

2010.08.23

Evernote活用術

「Evernote」は、テキストや写真、PDFファイルなど、いろいろなデータを保存してiPhoneやパソコン、iPadなどと同期し、あらゆる情報を蓄積してどの端末からでも取り出せるパーソナルクラウドサービスである。

Evernoteを使いこなすには、どこでも、思いついたアイデアを思いついたときに、記録することが重要。そう言う意味では、iPhoneによってEvernoteの可能性が大きく広がったと言える。Evernoteは、Windows、Macのアプリ版、webサービス、iPhone版など多くのデバイスに対応している。Evernote for iPhoneで、記録できるものはノート、写真、ボイスメモである。

Evernoteで何ができるのか、その魅力を一言で言うのは難しい。Evernoteをおすすめしても、使いこなせず、魅力がわからないという人も多い。Evernoteがなかなか使えないという人へのアドバイス。記録するときには、整理のことなど一切考えない。本当は、タグをつけておいた方がいいのだが、それは、もう少し使えるようになってからでよい。整理して書こうとか考えると、一瞬判断が遅れるので、まぁ、いいやとなってしまう。タグも付けなくてよいし、タイトルも適当でよい。Evernoteの強力な検索作業によって、あとで、必ず見つけられるから。だから、考える前にEvernoteでメモれ、と言いたい。そして、時間があるときに、タグをつけよう。私は、すべてのノートを「Inbox」というノートブックを作って、入れておいて、時間があるときに、タグを付けて、「Archive」というノートブックに移動している。

Evernoteのすごさがわかってくるのは、メモが500を超えたくらいからだろうか。そこから、ただのメモではなく、アイデア生み出し装置としてのスイッチがオンになる。だから、考えずに、メモる。これをやってみて欲しい。

 

私のEvernoteの使い方をいくつか紹介する。

[活用例1]グルメ情報

学会出張に行く前にレストラン探しをする。これだという店をみつけたら、Evernoteにメモる。その際に便利なのが、ウェブクリッパー。ウェブクリッパーはひとつの操作で、ウェブのクリップをおこないEvernoteに保存してくれる。Evernoteのデスクトップアプリをインストールすると、Windowsの場合はIEに、マックの場合はSafariに自動的にウェブクリッパーがインストールされる。

Safariなら、このように、Evernoteの象のマークのボタンを押すだけである。

ただし、通常のウェブクリップでは、ウェブのレイアウトがずれるので、正確なレイアウトで残したいなら、PDFとしてクリップする。MacのSafariなら、SHIFTキーを押して、Evernoteボタンを押すだけである。

 

[活用例2]リファレンス

学会の会員番号や専門医の番号、時刻表などのように、いつでも、どこでも参照したいノートは、iPhone側で「お気に入り」にしておく(編集画面で、タイトル左の星をタップする)。通常、EvernoteのデータはiPhoneには残っていなくて、サーバー上のデータを読み込んでいる。したがって、ネット環境が悪かったりすると、見られないことがある。「お気に入り」に登録すると、iPhoneのローカルディスク内に保存されるので、ネットが通じなくても見られるようになる。

 

[活用例3]買いたい本

私は、本は、なるべくアマゾンで買うことにしているので、本屋でいいなって本を見つけたら、タイトルだけ、Evernoteにメモっておく。本当は写真を撮ってメモりたいのだが、さすが、怒られるかと思って、、、。あとで、まとめて、アマゾンで注文。

 

[活用例4]出張持ち物リスト

学会出張、特に、海外出張の際には、いつも、持ち物リストを作っているのだが、よく考えたら、毎回だいたい同じものである。だから、出張持ち物リストはEvernoteで作って、毎回、少しずつブラッシュアップしている。Evernoteで作ることのメリットは、出張に必要なものを買い物しているときに、「あれも買わなきゃ。これも買わなきゃ。」というのを気づいたときにその場で追加できるということである。
To doリスト的にするには、チェックボックスを付けることも可能である(フォーマット>To-doを挿入)。ただし、チェックボックス付きのノートはパソコンのアプリ版だけしか作れず、iPhoneのEvernoteでは作れないし、追記しかできないので注意。

 

[活用例5]ブログネタの蓄積

ブログネタ、アイデアが浮かんだら、Evernoteに書き留めている。時間があるときに、そのアイデアをふくらませ、完成したら、ブログにアップするという具合である。

 

[活用例6]名刺管理

私は、これはやっていないが、便利らしい。iPhoneのスキャナーアプリ(評判がいいのは、JotNot Scanner)で名刺を撮影し、斜めや色を修正して保存する。

Evernoteには保存されたJPEG画像やPDFファイルの中にある文字をサーバー側で勝手に、OCR(光学式文字認識)処理して、検索対象にできるという機能がある。残念ながら、日本語の認識は、まだ、十分でないが、将来的には、読み込んでおいた名刺も自動的に、文字を認識して、検索可能になるだろう。

 

[活用例7]scannerとの連携

会議の資料などをPDF化してEvernoteに取り込んでおけば、出先でも、閲覧することができる。紙のPDF化に便利なのは、ScanSnapなどのドキュメントスキャナである。SnapScanでは、表裏も自動判断し、両面カラー原稿でも1分間に20枚取り込むことができる。SnapScanでは、取り込んだPDFをEvernoteのノートに自動的に登録することができるので便利。


Evernoteの無料版では月間転送料が40MBで、保存できるデータ形式もテキスト、画像、PDFファイルなどに制約される。しかし、ストレージ自体の保存容量に制限はない。一方、有料版は、月間転送料が500MBまで可能になるのと、添付可能なファイルの種類が増える、iPhone版Evernoteでオフラインノートブックが利用可能になる、などの特典がある。「有料」にはいつ乗り換えればいいのか?転送量オーバーになったとき、もしくは、無料版でサポートされない形式の書類を添付したいと初めて思ったときでいいと思っている。かくいう私も、いまだ、無料版である。

 

Evernoteは使い方難しくないので、マニュアル本は必要ない。でも、こんなことにも使えるという活用例があると、使い方が広がる。「できるポケット+ Evernote 活用編」「EVERNOTE「超」仕事術」あたりは、活用術中心の本なので、役に立つと思う。

2010.08.18

私の原稿を書くプロセス

8月16日に紹介した「仕事するのにオフィスはいらない」の中で登場したADDCプロセスがおもしろかったので、自分が原稿を書くプロセスはどうかなと、分析してみました。本業の和文総説を書くことを題材としますが、基本的には、他の原稿でもだいたい同じです。

1. 本を買いそろえる、文献を集める

とにかく、資料を集めます。自分が専門でない領域であれば、まずは、和文総説と、和文教科書をたくさん(20とか30とか)。さらに、和文の総説や教科書ではフォローされてなさそうな、ここ数年の英語文献を集める。手早くやれば、1日で終わる。

2.資料を読んで、大事そうな部分をそのままタイプし、抜き出す。

1で集めた資料を一つずつ、読んで、使えそうな部分をそのまま抜き出し、タイプする。資料の量にもよるが、1週間くらい。

3.自分の意見をまとめながら、2を一つの原稿に仕上げる。

ここからが、実際に頭を使う部分です。2は、まったくまとまりのない抜き出しを切り貼りしたようなものなので、それをながめながら、自分の意見をまとめ、使える部分は、自分の言葉で置き換えていく。分量としては、最終原稿の4-5倍の量になっているので、どんどん、いらない部分は削ったり、重複はまとめていく。

このステップでは、2をプリントアウトし、電車の中や、集中できる場所で、赤ペンを使ってやることが多いです。そして、はじめからおわりまで赤ペンを入れたら、コンピュータ上でタイプし、印刷。印刷したものをまた、赤ペンを使って直していく。この作業をだいたい5サイクルぐらいやっていると、ようやく粗原稿が完成。このステップは、1週間くらいかかります。

4.図や参考文献を付けて、指定のフォーマットにして完成。

この作業は、2日間くらいでしょうか。

というわけで、一つの原稿を仕上げるのに、順調にいって、2週間くらい。

2010.08.15

インプットとアウトプット

なんとなく、気分的にもゆったりしているので、以前から、書こう、書こうと思っていた。エントリーを書くことにしました。

私の今年1年の目標は何だったかというと、「基礎力を蓄えること」でした。これを一度、自分の言葉できちんと説明しておきたいと思います。少し長くなりますが、インプットとアウトプットの話から始めたいと思います。

学習(インプット)する方法には様々な方法がありますが、私がもっとも有効と考える学習方法は、アウトプットすることです。このことについては、以前、「学びたければ、他人に教えろ」というエントリーにも書きました。学生でなくなると、日々の仕事に追われて、まとまった学習時間を確保することは難しくなります。英会話教室に通ったり、通信学習をしたり、というのは、私にはあまり向いていません。そこで、私のLifehackとしては、何かを学びたければ、それを他人に教えることをゴールにして無理矢理設定するようにしています。たとえば、低ナトリウム血症について、じっくり勉強したいなと思ったら、1ヶ月後に、研修医に講義をしますと宣言してしまいます。1時間の講義をするとなると、20時間から30時間は、準備が必要です。テキストをいくつか読み、最新の文献も読み、講義の組み立てをして、Keynoteスライドを作る。かなりの労力が必要です。この準備の過程が、すべて自分の学習の過程になるのですが、重要なことは、このように他人の目にさらされるアウトプットを出す時には、きちんとしたまとまりとして完成させなければならないということです。単に教科書を読んでそのまま話すのではなく、自分の頭で考え、整理するという過程が必要になります。この過程を踏むかどうかが学習の定着に重要なのです。また、出来上がった、プレゼンテーションスライドは、あとで、自分の知識を振り返るときの格好の材料になってくれます。

アウトプットの形式は、講義だけではありません。原稿という文書でもいいです。私にとっては、このブログも、趣味のことなどをアウトプットする貴重な場になっています。むりやり講義をされる学生や研修医もかわいそうなので、できれば、講演や原稿を頼まれた方がいいですね。それでお金がもらえたらありがたいですが、自分がやりたいと思うことなら、無料だってよろこんでやります。だから、講演や原稿は頼まれたら、基本的に断らないようにしています。そうやって、この10年くらい、アウトプットを駆動力にして、インプットを増やし、自分の「学び」のポイントを蓄積してきました。

私のおおざっぱなイメージとして、1のアウトプットを出すとなると、少なくとも10くらいのインプットが必要になると見積もっています。たとえば、すでに、ある分野の知識が3くらいあったとしても、講義したり、原稿を書くには、10くらいまで増やさないと、いいアウトプットは出せないのです。でも、そこで頑張っておけば、増やしたインプットが自分の貯金として増えていくというイメージでしょうか。

ただ、ここ数年、少し、状況が変わってきました。

講演も、原稿も基本的には断らない。その基本方針を貫いていたら、頼む人も頼みやすいのでしょうか、次から次へ、依頼が舞い込んでくるようになりました。自分の専門とまったく違うという領域の原稿の依頼が来たこともあります。でも、せっかく、勉強できる機会だからと断らずに受けてきました。和文の原稿でも、今まで一度も書いたことのない領域だったりすると、やはり、2週間くらいの時間がないと、10のインプットをため込むことはできません。講演や講義でも、同じくらいの時間が必要です。それなのに、月に3つも4つもそんな仕事が舞い込んでくるようになりました。たくさんアウトプットを出していると、その分野の専門家と思われるのか、似たような依頼が増えてきます。似たような仕事であれば、10のインプットを入れないでも、前回の仕事の時にため込んだインプットの蓄えを使って、「やっつけ仕事」ができるようになります。本当は、新しい文献とかを読んで、最新のものを書きたいと思っていても、忙しさに流されて、インプットの蓄えを使って、「仕事をこなす」ようになってしまいました。

そんなことを1年、2年と続けていると、いよいよインプットの蓄えがなくなってきます。授業や講演も、過去の授業の再利用。2週間の連続公演のコンサートであれば、千秋楽に当たった人はラッキーかもしれませんが、私の場合は、自分のためにアウトプットしているのです。2週間も同じことをやるなんでいやです。常に、新しいことにチャレンジして、自分で何かを得たいからアウトプットを出しているのです。だから、こうやって、「焼き直し」みたいなアウトプットをやっていると、自分の「蓄え」がどんどん減っていくように思うのです。この1年間は、本当に、自分の蓄えが減ってきたなというのが実感でした。

だから、今年は、本当に自分がやるべきこと、自分がやりたいことにアウトプットの場を絞ろうと思っています。本の出版の話や、本業とは関係のない原稿の話はいくつか断りました。

特に、今年は、自分のキャリアが大きく変わったので、基礎的な勉強からやり直さなければならないと思っています。たくさん本を読み、文献を読み、講演会や、学会にも参加して、基礎力を蓄え帯と思います。アウトプットは、それら、自分が学びたいこととベクトルがあっているものに絞りたいと思っています。

今年の前半は、思うように、インプットをため込むことが出来ませんでした。あと半年を切ってしまいましたが、なんとか、立て直したいと思います。

2010.02.01

仕事の10箇条

19年勤めた職場を辞し、新しい職場に移るにあたって、自分なりに「仕事の10箇条」を考えました。

1. エッジに立ち続ける。
トップを目指すなら、最新の知識に常に触れて、トップの人とふれあう機会を持つことが重要である。
2. 自分がいいと思ったことを、実現することに全力を傾ける。
世の中、いいと思って、こうやりたいと思っていても、いろいろな障壁を越えるために、調整していると、すっかりかどがとれた、ごくありふれたものしか出来上がらない。
3. 常に改革のパッションを持ち続ける。
その障壁を越える努力は忍耐強くする必要がある。
4. 自分がやらなくてもよいことは断る勇気を持つ。
手をつけるべき仕事かどうかを判断するためには、まず、それが、自分のためにやるべきことかということ。そして、それが、自分がやることをみんなが望んでいるのかを考えなければいけない。自分がやりたかったとしても、自分がやる必要性が感じられないことはやめよう。
5. みんながやりたがらないことをすすんでやる。
これは、I先生が示唆してくれたことだが、みんながやりたがらないということは、何か理由があるはずである。やることが難しいのかもしれない。やることにあまりメリットがないのかもしれない。でも、そういうことをやりあげれば、一気に雲の上に突き抜けられる可能性がある。
6. 「緊急じゃないけど大切な仕事」を推し進められるフレームワークを持つ。
仕事は、「緊急で大切な仕事」「緊急じゃないけど大切な仕事」「緊急だけど大切でない仕事」「緊急じゃないし大切でもない仕事」に分けられる。もちろん、「緊急で大切な仕事」ができないのは論外だが、やっかいなのは、「緊急じゃないけど大切な仕事」「緊急だけど大切でない仕事」の2つ。実際には「緊急だけど大切でない仕事」に振り回されて毎日が過ぎていくことが多い。「緊急じゃないけど大切な仕事」はどうしても後回しにされやすいのだが、実は、「緊急じゃないけど大切な仕事」が、できる人間とできない人間を分けている最大のポイントである。しかし、忙しい日常で、「緊急じゃないけど大切な仕事」をきちんとやっていくのは難しい。そこで、「緊急じゃないけど大切な仕事」を勧めていくためのペースメーカーを作ることを考える。たとえば、週に1回、それについて、同僚と集まる機会を持ったり、勉強会をしたり、連載を書かせてもらうとか、ブログで書くとか。まぁ、そんな仕組みです。
7. 楽しく仕事をする。
悲壮感漂う顔で仕事をしていてはいけません。常にポジティブシンキングでいきましょう。
8. 一緒に仕事をする人が幸せになれるように心がける。
これ、とても大事なことですね。
9. 1週間に本を1冊読む。月に映画を1本見る。
仕事人間にはなりたくありません。1週間に本を1冊読み、映画も1月に1本見れるような余裕は持ち続けたいです。
10. 英語の地力をつけ直す。
これから、もっと、もっと英語の力が必要になります。今の英語力では話になりませんね。

机の前に貼っておこうと思います

2008.05.19

学びたければ、他人に教えろ

私のLifehackを一つ。

以前、桝添厚生労働大臣が、「フランス語を学びたいと思ったので、アテネフランスに無理矢理押しかけて、フランス語の教師をやらせてもらった」と言っていたのを聞いたことがあります。

これは、まさしく我が意を得たりでして、私も、あらたに何かを学ぼうと思ったときに、むりやり人に教える機会を作るようにしています。

他人に教えるとなれば、相当深く自分自身が勉強しなければ教えられませんし、期日が決まっていれば、それに向けて勉強せざるを得なくなります。

授業もない、試験もない社会人にとっては、成人学習の非常によい方法だと思っています。

ただ、人によっては、なかなか教える場が持てないということもあると思います。さいわい、私は教育機関に勤めているので、教えたい場合には、いろいろな形で他人に教えることができますし、こういうWebサイトというのも、そのような場として使うことができます。

現在、ある本を書いているのですが、まさしく、その本も、私が知りたいことが書いてある本がないから、自分で書こう、という姿勢で書いています。

今年中には発刊できればと思っています。

2008.04.24

本の紹介「Life Hacks PRESS vol.2」

「Life Hacks PRESS vol.2」

著者:大橋 悦夫、出版社:技術評論社 (2008-04-18)、ASIN:4774134635【amazon.co.jp】【bk1

あの「Life Hacks」の続編がいよいよ登場しました。私はGTDに「Life Hacks PRESS vol.1」で出会い、一時はHipstar PDAなどを自前で作ったりして、かなり入れ込んでいました。現在は、自分の生活の中でGTD的な考え方をうまく取り入れています。

vol.2では、巻頭特集で勝間和代、本田直之(レバレッジシンキングの作者)などの今をときめくLife hackerへのインタビュー、第1特集でシゴタノ!管理人大橋悦夫さん記事、第2特集でLifehacking.jpの管理人さんの記事が読めます。vol.2ではvol.1より本質的な部分でのLife hackingを考えるような構成になっています。

今回紹介されているツールはデジタルものだけで、文房具関係が少ないのは残念かな。


2007.08.30

締め切りのある仕事をいつやるか

締め切りのある仕事をいつやるか?

(1)仕事が発生したときにすぐやる

(2)締め切りぎりぎりにやる

(3)締め切り期限内で他の仕事との優先度を案配しながらやる。

私は典型的な(2)派である。だいたい何日くらいかければ出来上がるという予想を立てて、締め切り日から逆算して仕事を始めることが多い。この方法というのは、締め切り間際だと焦って集中できるという心理を利用しているわけだが、実際には精神的に疲れることが多いし、仕事にかかる時間の見込み違いも多々あるし、締め切り直前に他の重要な案件が入ってきてパニックを起こしたことも少なくない。私としては、(2)派を脱却したいと常々感じている。

そこで、最近は、1時間以内で終わりそうな仕事は、できる限り(1)で仕上げてしまうことにしている。1時間以上かかる仕事は、GTDを使って、(2)のように、早め早めにこなそうと努力している。まあ、そううまくいくわけではないが。

しかし、どんな仕事にも締め切りがあるのかというと、そういうわけではなく、本当に重要なこと(例えば、原著論文の執筆)には締め切りがなく、あまり重要でないもの(例えば、依頼原稿)には締め切りがある。

hypoxia research::blog

自分にとってあまり重要でないことには締め切りなどがあるのですが、逆に重要なことには明確な締め切りが無い故に少しづつ遅れていくという、解決が困難な問題があります。

とあったが、本当にその通りである。

では、締め切りのない仕事を遅滞なく進めるにはどうするか?締め切りのない仕事は細切れに区切って、それぞれに締め切りを自分で設定するのがいい。でも、わかっていてもなかなかできるわけではないが。

2006.10.10

進化型My Hipster PDA 開発

以前「My Hipster PDA」というエントリーを書きましたが、このエントリは「Hipster PDA」でググると3番目にくるためか、非常にアクセスが多いのです。 その後、My Hipster PDAは、よけいな機能をそぎ落としつつ、新しい機能を身につけ、「進化型My Hipster PDA」となりましたので、ご紹介したいと思います。

My Hipster PDA」のエントリーでは、自作のテンプレートとして、「In-Box」「Someday / Maybe」「Project」「To do」を公開しましたが、少し使っているうちに、ほとんど「In-Box」と「Project」しか使わないことに気づきました。気になること、やるべきこと、すべてを「In-Box」に書き出します。そして、それをTo doリストとして使っています。私の場合、In-Boxリストに入っている事項は50個以下なので、わざわざ、 「Someday / Maybe」「Project」「To do」に移さなくても、ぱらぱら見るだけで全体が把握できます。ただし、原稿書きや、学会の準備など少し大がかりなことは、「Project」を使った方が楽なので、プロジェクトごとに気づいたことややるべきことはまとめています。というわけで、普段持ち歩いているのは、「In-Box」15枚くらいと「Project」5枚と、 「Someday / Maybe」1枚という感じになっています。

印刷する用紙として、一時、カラーのものを使おうとしたことがありましたが、色分けを考えはじめると、そのルールに縛られるようになってしまい、あまりよくありません。今のところ、全部白を使っています。用紙はコレクト社の5x3情報カード(無地)C-531がベストでしょう。

さて、その後、進化型としてMy Hipster PDAに追加した機能は2つあります。一つはペンを装着したこと。もう一つは、ミニノートを装着したことです。

ペンの装着は非常に重要な問題です。普段、仕事場にいるときには必ず胸ポケットにボールペンが刺さっているので問題ないのですが、電車の中や仕事場を離れたときに、すぐに筆記具が見つからずに、その間に、アイデアが飛んでいってしまうことがあります。装着するペンはなかなかいいものが見つからなかったのですが、ZEBRA PENPODというのを見つけました。 このペンにはリングがついているので、My hipster PDAのクリップに付けておき、いざというときに「ペンがない」ということがなくなりました。また、このペンはキャップをした状態(写真のオレンジの状態)では長さが短いため、5-3情報カードからはみ出ることもありません。使うときには、少し回転させてキャップをはずすと(写真のグリーンの状態)、ペンが伸び、使いやすい長さになります。

もう一つの追加機能はミニノートをMy Hipster PDAに装着したことです。 電車の中などデスク以外で、アイデアが浮かぶことも多いのですが、そういうときに、自分でアイデアをノートに書きながらブレインストーミングすると、とてもよいアイデアが生まれます。以前は、MoleskineをHipster PDAとは別に持っていたのですが、今ひとつ、Moleskineの紙質が私にはあいませんでした。しかも、MoleskineをHipster PDAと重ねると、かなりの厚さになってしまいます。というわけで、現在、愛用しているのは、Clairefontaineの9x14cmのノートです。 ClairefontaineはRhodiaと同じ紙質でとても書きやすく、しかも、私が好きな方眼になっています。綴じノートより、切り離すノートパッドの方が好みであれば、RhodiaのNo.11か12を使うといいと思います。

というわけで、現在の進化型My Hipster PDAはこんな感じになっています。 Clairefontaineの9x14cmのノートは一回り大きくなってしまいますが、ノートは、小さすぎると、ブレインストーミングがうまくできません。本当はもっと大きいもの(A5くらい)を使いたいのですが、携帯性を考え、とりあえず、この組み合わせに落ち着きました。

GTD関連の他のエントリーはこちらをご覧ください。

2006.06.05

「ストレスフリーの仕事術」

「ストレスフリーの仕事術」

著者:デビッド・アレン著 / 田口 元監訳、税込価格:\1,575、出版:二見書房、ISBN:4576060732、発行年月:2006.6【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

GTD(Getting Things Done)の提唱者であるデビッド・アレン氏の2冊目の著作。1作目の「仕事を成し遂げるための技術」【bk1】【amazon.co.jp】はやや読みにくい本ですが、本作は、百式管理人の田口さんが監訳をされていて、訳もレイアウトもとても読みやすくなっています。

本書は、デビッド・アレン氏がニュースレターとして配信したGTDを使いこなすための52のヒントをまとめたものです。したがって、GTDについて全く知らないという人よりは、GTDは知っているのだけれども、GTDをもっと使いこなしたい、その根底に流れる考え方をより詳しく知りたいという人に最適な本です。ただし、監訳をされた田口さんが書かれた、まえがきと後書きがすばらしく、GTDについて初心者にわかりやすくまとめてくれていますので、GTD初心者の方でも十分読みこなせるようになっています。GTD初心者の方は、第5章の「基礎を忘れずに」と監訳者のまえがき、あとがきを読んだ後、本文の第1章から読み進めるとよいと思います。

GTDを実行するためのgadget類に関しては、「Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~」が参考になると思います。


GTDについての関連エントリー

2006.04.16

My Hipster PDA

Hipster PDAはPDAと名が付いているものの、その実5x3インチのインデックスカードを大型クリップでひとまとめにしただけのもの。GTDを実現する紙ベースのツールとして利用している人も多いようです。ただの白いカードを使ってもいいのですが、D*I*Y Planner Hipster PDA Editionなんかを印刷印刷して使うと、GTDにも力が入ります。

私もD*I*Y Planner Hipster PDA Editionを使ってみようと思ったのですが、自分のプリンターではうまく印刷できないので、いっそのこと自分でカードをデザインしてみました。

自分のワークフローとしては、「In-Box」に気になることをすべて書き出し、「Someday / Maybe」リスト、 「Project」リスト、「To do」リストに振り分ければいいかなと思っています。「連絡待ち」リストは「To do」リストに チェックボックスを設けました。

あと、行間を少し幅広くするのと同時に、クリップをはずさずに使えるように、カードの下側にProject名や分類名が印刷されるようにしてみました。使ってみたいという方はどうぞご自由に使ってみて下さい(My-HipsterPDA.pdf)。

印刷するカードはコレクト社の5x3情報カード(無地)C-531が最適と思います。

2006.04.15

GTDの具体的な手順

Getting things done (GTD)を先日紹介しましたが、「Life Hacks PRESS  ̄デジタル世代の「カイゼン」術 ̄」の「第2章:GTDをやってみる」を元に、GTDの具体的な手順についてまとめてみました。

1. 「あなたの注意を引くことすべて」を書き出します(これをIn-Boxという)。すべてを書き出すことで、頭を空っぽにして、何かやらなければいけないのではないかというストレスから解放されることがGTDの最大の効果です。

書き出したアイテムを以下の5つのリストに振り分けていきます。

  • 「いつかやること / 多分やること」リスト
  • 「資料」リスト
  • 「プロジェクト」リスト
  • 「連絡待ち」リスト
  • 「次の物理的なアクション」リスト

2. まず、それが今やることがどうかを判断します。今やらないことは、

  • ゴミ箱
  • 「いつかやること / 多分やること」リスト
  • 「資料」リスト

のいずれかに振り分けます。「いつかやること / 多分やること」リストは、将来に実行したいと思っていること、買いたいもの、読みたい本なども入ります。

3. 今やるべきことは、それが「次の物理的なアクションが1つか、2つ以上か」判断します。物理的なアクションが2つ以上の場合は

  • 「プロジェクト」リスト

に振り分けます。後日レビューして、物理的アクションにまで分解し、行動計画を立てます。

4. 物理的なアクションが1つで、2分以内にできるなら、その場ですぐやります。

5. 2分以内に終えることができないのであれば、「自分でやるか」「誰かに頼むか」を判断します。誰かにまかせるのなら、

  • 「連絡待ち」リスト

に振り分けます。

6. 2分以内に終えることができず、自分でやることであれば、

  • 「次の物理的なアクション」リスト
  • カレンダー

に振り分けます。特定の日付にやるべきことは「カレンダー」、それ以外は「次の物理的なアクション」リストに振り分けます。

以上に振り分けたものを実行していくわけですが、定期的に、これらのリストをレビューして見直していきます。

GTDは紙ベースでやることも可能ですし、PDAを使ってもいいですし、自分のライフスタイルにあったツールを使うことが長続きする秘訣です。「Life Hacks PRESS  ̄デジタル世代の「カイゼン」術 ̄」には3色フォルダを使う方法MoleskineのMemo Pocketを使う方法Hipster PDAを使う方法check*padGTD Tiddly Wiki、など、個性的な方法が紹介されています。

2006.04.02

Getting things done (GTD)

Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~」を読んで「Getting things done(GTD) 」を知りました。

GTDはデビッドアレン氏が提唱した仕事術、というか、生活習慣(Life Hacks)です。手法的な部分にだけ注目すれば、仕事術の一つに過ぎませんが、GTDの本質は別の部分にあります。

労働集約型の社会から知識集約型の社会に移行しつつある現代では、仕事の終わりが曖昧になってきています。そして「終わりのはっきりしない仕事」がどんどんふってきて、頭の中に「終わっていない仕事」をたくさん抱えることになります。このような「終わっていない仕事(Open Loop)」が現代のビジネスパーソンのストレスの元になっているとデビッドアレン氏は指摘しています。

こうしたストレスをなくすための手法として、

  • 信頼できるシステムを構築し、そこに「あなたの注意を引くことすべて」を保管する。
  • 次の物理的なアクションを定義する。
  • それを定期的にレビューする

というGTDを提唱しています。頭はよく忘れるし、しかも忘れたことをよく思い出すので、「あなたの注意を引くことすべて」を保管する場所として、あなたの頭以外の信頼できるシステムを構築することが重要です。システムは、紙メディア(Rhodiaなどを使うのもよい)、電子手帳、デジタルツールなど、自分にあった方法を利用します。GTDの効果は、仕事を効率的におこなえることに加え、ストレスから解放され、そこから新しいアイデアが生まれてくると言うことにあります。

GTDの具体的な手法については「Getting Things Done (a.k.a. GTD) (1) (2) (3) (4)」にも書かれていますが、より詳しく知るためには下記の本をお読み下さい。

「仕事を成し遂げる技術」

著者:デビッド・アレン著 / 森平 慶司訳、税込価格:¥1,890、出版:はまの出版、ISBN:4893613332、発行年月:2001.9【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

Getting things doneを提唱したデビッドアレンの「Getting Things Done : The Art of Stress-Free Productivity 」の邦訳版です。私はまだ手に入れていませんが、やや読みにくい本のようです。


「Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~」

著者:田口 元, 安藤 幸央, 平林 純, 角 征典, 和田 卓人, 金子 順, 角谷 信太郎 著、税込価格:¥1,596、出版:技術評論社、ISBN:4774127280、発行年月:2006.3【amazon.co.jp

上記のGTDの原典がやや読みにくいこともあり、GTDを理解するなら、こちらの「第1章:10分でわかるGTD」を読んだ方がよいかも。GTDを実践するための紙ツールやデジタルツールなども紹介されています。他の章では、Life Hacksのためのマインドマップ活用法、Google活用法なども紹介されています。


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