2005.03.30

「科学英語論文の赤ペン添削講座」

「科学英語論文の赤ペン添削講座」

著者:山口雄輝著・Robert F.Whittier英文監修、税込価格:¥ 3,360(本体:¥ 3,200)、出版:羊土社、ISBN:4897064791、発行年月:2005.03【bk1】【amazon.co.jp】【目次

第1章では「論理的な文章をつくる9つのルール」を、第2章では「論文英語に大切な7つのポイント」について述べています。これだけでいいのかと、ちょっと心配になりますが、この本のメインは第3章の「実践! 赤ペン添削講座」。実際に、JBCなどに通った文章(というか、校正前の原文)をもとに、赤ペンを入れて修正を加えています。ただ校正の様子を見せているだけでなく、そこから、一般則を導き出している、なかなか意欲的な本です。

関連書籍は研究者の書棚:英語論文の書き方本をご覧下さい。

2005.03.24

マインドマップ

ここ数年、コンピュータというか、キーボードに頼りすぎて、ほとんどノートを書く場面がありませんでした。たとえば、グラントの申請書を書くときにも、いきなりコンピュータ上で書き始めることがほとんどです。

だんだん脳が退化してきたのか、最近、この方法に行き詰まりを感じることが多くなりました。いきなりキーボードで書くのではなく、タイピングする前に、鉛筆をもち(本当はボールペン)、アイデアをノートに書き出してみると、思考が整理され、さらに膨らむことに今更ながら気がつきました。

そんなとき、マインドマップと呼ばれる方法を真似してみると、ブレインストーミングというのでしょうか、自分の頭の中でディスカッションが進み、いいアイデアが浮かんだりします。もちろん、私はきちんとマインドマップの方法を習得しているわけではありませんし、方法論にも詳しくはないのですが、見よう見まね程度のものであっても意外と効果があると感じています。

論文を読むときにも、マインドマップを作りながら読むと、自分の研究に生かせる点、その論文の問題点などが明確になります。

マインドマップを作成するソフトウェアというのもありますが、私の個人的な意見としては、ペンとノートで書くという行為自体が非常に重要だと思うので、私はマインドマップのソフトウェアは使っていません。

もし、マインドマップに興味のある方は以下の書籍あたりをどうぞ。

「ザ・マインドマップ」

著者:トニー・ブザン著 / バリー・ブザン著 / 神田 昌典訳、税込価格:¥2,310、出版:ダイヤモンド社、ISBN:4478760993、発行年月:2005.11【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

『ザ・マインドマップ』は発明者トニー・ブザンが公認した唯一のマインドマップ公式本です。「人生に奇跡を起こすノート術」の新訳完全版です。ただ、初めての方にはやや実践的な部分が少なく、次の「マインドマップ・ノート術」から入った方がよいようです。


「マインドマップ・ノート術」

著者:ウィリアム・リード著、税込価格:¥1,575、出版:フォレスト出版、ISBN:4894511991、発行年月:2005.9【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

マインドマップ実践のための好著です。


「マインドマップ読書術」

著者:松山真之助著、税込価格:¥ 1,470(本体:¥ 1,400)、出版:ダイヤモンド社、ISBN:4478733007、発行年月:2005.01【bk1】【amazon.co.jp

マインドマップに関しては抽象的な本が多い中で、マインドマップ読書術という具体的な応用例を示した本です。


「人生に奇跡を起こすノート術」

著者:トニー・ブザン著・田中孝顕訳、税込価格:¥ 1,575(本体:¥ 1,500)、出版:きこ書房、ISBN:4877710523、発行年月:2000.04【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

マインドマップ提唱者のトニー・ブザン氏の書で、マインドマップに関して最も売れている本。


「頭がよくなる本 改訂新版」

著者:トニー・ブザン著・佐藤哲訳・田中美樹訳、税込価格:¥ 1,365(本体:¥ 1,300)、出版:東京図書、ISBN:4489005261、発行年月:1997.09【bk1】【amazon.co.jp

私はこの本はまだ手に入れていませんが、ネット上のレビューでは「人生に奇跡を起こすノート術」より本質的という評価があるようです。


2005.03.20

早春@金沢

2005.03.17

英文校正

私は、英語論文を投稿する前には、英文校正の会社にお願いして、英文校正をしてもらっています。すごく「いい英語」になって返ってくるわけではないことはわかってはいるものの、やはり、最後にチェックしてもらうと安心なのでお願いしています。

どんな人が校正をしているのかよく知りませんが、基本的には文法的な部分が直されるのみで、言いたいことを理解して、思い切ってパラグラフごと書き直してくれるようなことはまずありません。以前、英文校正で自分の表現を直されたのが、たまたま、もう1回英文校正を受けることになって、もう一度校正してもらったら、元の自分の表現に戻されたという経験がありました。日本語だってそうなのですが、明らかな間違いというのはありますが、どっちでもいいという表現もあって、校正をしてくれる人によって好みがあります。「科学者Tuさんの英文手紙添削講座」という本を読んで、そのことが実感されました。この本は日本人が書いた英文手紙を2人のNative Speakerが別々に校正し、2つの校正結果を比較するというおもしろい趣旨の本です。これを見ると、2人の校正者が共通して訂正する表現もあるものの、どちらか一方の校正者しか訂正しないものもあり、2人の校正結果にはかなり差があることがわかります。

というわけで、校正サービスというのは「すごくいい英語に書き換えてもらえるわけではなく、明らかに間違った英語が校正される程度」というのが正しい認識なのだと思います。もっと、根本的に直したいのなら、Native Speakerを共著者に入れて、その人に直してもらうというのが一番いいと思います。

「科学者Tuさんの英文手紙添削講座」

著者:Anthony T.Tu著、税込価格:¥ 2,310(本体:¥ 2,200)、出版:化学同人、ISBN:4759809023、発行年月:2002.12【bk1】【amazon.co.jp】【目次

日本人が書いた英文手紙を2人のNative Speakerが別々に校正し、2つの校正結果を比較するというおもしろい趣旨の本です。


2005.03.15

「写真術プロの裏技 京都を撮る」

昨年の紅葉の時期、強行軍出かけた京都写真旅行。自分なりにはかなり楽しかったし、一部公開させて頂いた写真も好評だったので、また、いつか行ってやろうと思ってこんな本をパラパラ見ています。

「写真術プロの裏ワザ 京都を撮る」

著者:水野克比古著、税込価格:¥ 2,100(本体:¥ 2,000)、出版:講談社、ISBN:4062683946、発行年月:2004.10【bk1】【amazon.co.jp

京都を写す写真作家、水野克比古氏の写真技術を照会する本。絞りだとかそういう些末なテクニックではなくて、被写体となる寺院、花の適切な時期、シチュエーション、構図などに重点を置いた本です。同じ条件でとってもこんな風にはとれないんですよね。少しでも近づけるように頑張ります。

でも、こんな本を読むと毎月行きたくなりますね。じゃあ、京都に住めば?

2005.03.13

国立科学博物館

花粉症の父親にとって動物園を1日歩き回るのはきついので、隣の国立科学博物館に。

2004年11月にリニューアルしたばかりとのことですが、とてもよくできた博物館でした。展示しているアイテムの稀少度や数では世界の代表的な博物館には負けるのでしょうが、ディスプレイの仕方、コンピュータ端末を使ったインタラクティブな解説など、全体のデザインはすばらしいものでした。

1日では回りきれませんでした。また、近々行くことになるでしょう。

2005.03.07

Palmその後

SonyがPalm事業から撤退するというニュースは先日お知らせしたとおりです。昔に戻っただけじゃないかという意見もありますが、やはり、日本語版のPalmがあるということはPalmを他の人に勧めるには大きなアドバンテージだったことは確かです。

そんな暗いニュースの中でも力強い意見もあったので紹介します。「PDA版 今日の治療薬」を開発しているM2Plusプレスリリースです。

日頃より弊社製品をご愛用いただき誠にありがとうございます。さて、先日、複数のメディアによりSONY CLIEが今年7月にて生産終了することが伝えられました。今件に関して、多くの皆様からお問い合わせをいただきましたので、ここにM2Plusとしての今後の開発方針、サポート方針についてお知らせいたします。

1)Palm OS(日本語版)への対応について
弊社製品をご愛用のPalmユーザーのお客さまがいらっしゃる限り、今後もPalm OS対応製品の開発、サポートは継続していきます。「PDA版 今日の治療薬 2006」Palm OS対応版も「当然」発売する予定です。ご安心ください。

2)日本語化したPalm OS(英語版)への対応について
以前から、多くのユーザーの皆様にご要望をいただいておりました日本語化ソフトウエア([J-OS]、[CJK]、[JaPon])により「日本語化したPalm OS(英語版)」にも対応開始いたします。まずは「PDA版 今日の治療薬 2005」、「ザ・レジデント」を2005年3月末から対応します。その他のPalm OS対応製品につきましても順次対応していく予定です。詳細につきましては、今後のメールニュースにご連絡いたします。今しばらくお待ちください。

3)Palm OSからPocketPCへの機種変更について
M2Plus製品は、全てライセンス販売となっており、「ライセンスキー1個につき、1個のPDAにのみインストールして使用可能」とさせていただいております。つきましては、以前の機種を使用されない上でPalm OSからPocketPCへ機種変更される場合には、ライセンスは引き継がれ、製品を再度購入する必要はありません。その旨、ライセンスキー再発行のご連絡をお願いします。

2005.03.05

「研究者のための文献管理PCソリューション」

「研究者のための文献管理PCソリューション」

著者:讃岐美智義著、税込価格:¥ 3,780(本体:¥ 3,600)、出版:秀潤社、ISBN:4879622842、発行年月:2005.03【bk1】【amazon.co.jp】【目次

讃岐美智義氏は、これまでにも「デジタル文献整理術 最新EndNote活用ガイド」【bk1】【amazon.co.jp】「デジタルプレゼンテーション」bk1】【amazon.co.jpといった研究者、医者の立場に立ったコンピュータ使い方の本を著しています。どの本もわかりやすく明快な著作であり、私も愛読しています。

本書は比較的初心者の方をターゲットとして、PubMed、医中誌の利用から、EndNote,GetARef,RT2(讃岐氏オリジナルのソフト)などの文献管理ソフトの使用法にも言及しています。まだ、自分の文献検索、整理法が確立していない方に是非おすすめしたいと思います。


関連の書籍は「研究者の書棚:英語論文の書き方本」をご覧下さい。

2005.03.03

ラジオサーバー

2003年1月10日のWhat's new!で紹介したことがあるラジオサーバーが「限定50台半額キャンペーン」になっていて思わず、ポチっといきそうになったが、どうやらUSBマスストレージクラスに対応しておらず、MacではUSB接続ができないらしい。4月からラジオサーバー→iPodで通勤列車で英語の勉強という夢を描いていたのだけれど、、、。もちろん、家にもWindowsマシンがあるので、それを使えばいいのだが、一手間増えるだけで、わたくしの向学心というものは萎えてしまう可能性が高い。

もうひとつ気になる商品が、BossMaster2003年3月28日のWhat's new!で紹介したことがあるトークマスターの据え置き版のようなもので、ラジオサーバーと値段的にも同じような感じ。ただし、ラジオサーバーがHDDであるのに対し、こちらは内蔵メモリということで、容量はだいぶ少なめ。Macに移す場合には、内蔵メモリからSDメモリーに転送して、それをMacで読み込むという形になるそうです。これまた一手間増えてしまう。Macでの使い勝手はどうなのでしょうか。

ついでに紹介するのが、RadioShark。これはスタンドアロンのラジオサーバーではなく、MacにつなぐAM/FM Radio。最新のソフトウェアでは、録音時間が来るとひとりでにMacをスリープ状態から立ち上げ、録音、自動的にオーディオブック形式(m4b形式、iPodで再生位置を記憶できるAACフォーマット)にしてくれる。iTunesへ移した後は自動的に消去してくれるという、心憎いまでの操作感。Winの付属ソフトは使いにくいが、Macの付属ソフトはよくできているという、Macオタクにはうれし涙の商品なのですが、日本では正式発売されておらず、秋葉原あたりでは手に入るものの、FMの周波数が日本のFMには対応していないそうです。Radio Sharkの詳しいレビューはbinWord/blogを参考にしてください。いずれにしても、スタンドアロンではないので、私的にはやはりペケ。

どれも、あとひとつ決定打が足りない。もう少し、悩んでみます。

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