初・司馬遼太郎

恥ずかしながら、司馬遼太郎を読んだことがありませんでした。

常々、読んでみたいとは思っていて、本屋に寄るたびに手に取ってみたりするのですが、歴史小説がいまいち苦手なのと、「龍馬がゆく」「坂の上の雲」はそれぞれ7巻、8巻とかなりの分量があり、なかなか読み始めることができません。「龍馬がゆく」「坂の上の雲」は、老後の楽しみとして取ってあります。

本屋で、たまたま、手に取ったのが、「街道をゆく 沖縄・先島への道」【bk1】【amazon.co.jp】。この本が私の初・司馬遼太郎になったわけですが、この本のおもしろいこと。日数にしたら1週間程度の旅で、沖縄本島、石垣島、竹富島、与那国島の短い訪問なのでしょうが、実にすばらしい紀行文です。司馬遼太郎が紀行文の名手であることを実感しました。

この本と一緒に買ったのが「二十一世紀に生きる君たちへ」【bk1】【amazon.co.jp】。昨年テレビで取り上げられていて気になっていたものです。この本に収められている「二十一世紀に生きる君たちへ」は司馬遼太郎が初めてこども向けに書いた文章で、教科書に収録されたものです。自分が21世紀を迎えられないことを予見し、21世紀を担っていく子供たちに向けて、やさしいながら、力強いメッセージを伝えています。全文を「総理官邸キッズルーム」で読むことができます。

最後に、もうひとつ。新潮社のサイトでも売れ切れになっていて、以前から探していた「司馬遼太郎が語る第八集 医学が変えた近代日本」をたまたま紀伊国屋で見つけました。このCDは1988年に順天堂大学で行なわれた講演「医学が変えた近代日本」を収録したものです。こういったものが、Podcastで出るようになるとうれしいですね。

ところで、今日2月12日は11年前に司馬遼太郎が亡くなった日で、彼の好きだった菜の花にちなんで、「菜の花忌」と呼ばれています。

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