Physician Scientist

私が大学院に入った頃からいつも考えてきた命題「臨床医がなぜ研究をするか」。

今日、聴いたYale School of Medicineの学長であるDr. Robert J. Alpernの講演は、この命題に対する非常に興味深い講演でした。彼の話の筋は以下のようなものでした。

研究と臨床は互いに密接な関係があり、腎臓の生理学、病態生理、腎臓病のメカニズムに深い造詣を持った傑出した研究者は同時に傑出した臨床医であった。

しかし、近年、研究と臨床の間には深い溝ができ始めている。最新の科学は臨床の直接的な問題と離れたテーマを対象とするようになり、臨床医は研究から離れ、最先端の研究者は臨床の現場から離れる傾向にある。

しかし、そのような状況の中で、Dr. Alpernは 「The core of nephrology must be the physician scientist who is competent in patient care and research.」と強く訴えています(physician scientistとは、研究をおこなう臨床医のことです)。Yale School of Medicineでは、医学部の学生全員に一定期間、基礎研究をおこなうことを義務づけているそうです。

Dr. Apern に直接話をし、当日用いたPowerPointファイルをいただき、このwebサイトに掲載する許可もいただきましたので、以下のリンクで見ることができるようになっています。

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