Keynoteで作ったプレゼンテーションで学会発表するときの問題点

私の場合、プレゼンテーションをするときに使うソフトウェアはKeynote9割、PowerPoint 1割という感じです。

学生、研修医向けのスモールグループでのプレゼンテーション、研究室内での発表はすべてKeynote。学外での発表でも、講演、ワークショップ、シンポジウムでの発表はKeynoteでおこなっています。ただし、10分程度の口頭発表は別。私が参加する学会は今のところ、MacもOKということになっています。ただし、Macの場合は自分のコンピュータを持ち込むというケースがほとんど。ですから、プレゼンテーションソフトは何を使っても問題はないのですが、10分程度の口頭発表の場合は、スケジュールが詰まっており、何かトラブルがあると迷惑をかけてしまうので遠慮していました。

今回数年ぶりに、10分程度の口頭発表をすることになったのですが、Keynoteでのプレゼンテーションでおきうるトラブルシュートにも慣れてきたので、今回はKeynoteで発表することにしました。

さて、PCでの学会発表の時には、私もかなり慎重にバックアップを用意します。考えられるトラブルで最悪のケースは「会場に運んだパソコンが壊れてしまう」というものです。そのようなトラブルに備えて、私は、プレゼンテーションファイルをUSBメモリに入れて持ち込むことにしています。PowerPointの場合であれば、学会場のPCにUSBメモリからプレゼンテーションファイルをコピーすればよい(ただし、会場のコンピュータがWindowsしかない場合は、Mac PowerPointで作ったプレゼンテーションはデザインが崩れてしまうこと必発)のですが、Keynoteの場合、学会場のコンピュータにKeynoteがインストールされていることはほとんど期待できません。

Keynoteには、プレゼンテーションファイルをPowerPoint形式に変換する機能がありますが、変換は完璧ではなく、デザインのくずれが生じます。実際には使い物にはなりません。そこで、私は、KeynoteのファイルをPDFで書き出して、そのPDFファイルをバックファイルとして持ち込むようにしています。KeynoteファイルからPDFファイルへの変換はほぼ完璧です。難点はアニメーションを使えなくなるということですが、そもそも10分程度の口頭発表でアニメーションを使うこと自体御法度ですから、これは問題なし。Adobe Readerは学会場のコンピュータに、ほとんど入っていますから。いざとなれば、Windowsコンピュータでプレゼンもできます。Adobe Readerのフルスクリーンモードにすれば、PowerPointのプレゼンテーションと見た目は何も変わりません。

Windowsの場合でも、WindowsのバージョンとPowerPointのバージョンの組み合わせで、実は不具合が生じることが結構あります。そういう観点からすると、WindowsのPowerPointでプレゼンテーションする方も、バックアップとしてはPDFファイルに変換したものを持っていくのがよいのかもしれません。

アーカイブ

過去ログ一覧