本の紹介「越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文」

「越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文 (ディスカヴァー携書)」

著者:越前 敏弥、出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン (2009-02-18)、ASIN:4887596898【amazon.co.jp】【bk1

この文訳せますか?

I waited for fifteen minutes - they seemed as many hours to me.

という帯の宣伝文句に惹かれて、買ってしまいました。

本書は「ダヴィンチコード」などの翻訳で有名な翻訳家で、長年の翻訳学校で教えた経験から、「日本人にとって誤訳しやすいパターンの英語」を集め、それを解説している本です。

Some women often complain about what they feel is unjust.

とか、難しい単語はないけれど、誤訳しやすい文章のオンパレード。

しかし、私は、数ページめくったときに、激しいデジャブのような感覚に襲われました。これは、私が、大学受験の時に使っていた、伊藤和夫先生の「英文解釈教室」の世界だと。そうしていたら、案の定、後ろのページにある著者のインタビューで、この本は、伊藤和夫先生の「左から右へ訳す」という教えそのものであると告白されていました。

なんか、25年前の風景が思い出されました。伊藤和夫先生は、駿台予備校の名物英語教師。正直言って、授業はそんなにすごくはなかったような気がしましたけど、伊藤先生の英語構文読解の理論とそれを表した著作は、本当に、繰り返し勉強しました。

この本の趣旨とは違うのでしょうけど、とても懐かしく感じてしまいました。


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