2012年を振り返って

昨年から、清水寺でのイベントのまねをさせていただいて、私にとっての1年を、漢字一文字で表しています。2011年は「歩」2010年は「芽」でした。

そして、2012年の漢字はこれです。

2010年に、教育部署に異動はしたものの、主たる仕事はadministrationであって、実際にTeachingをおこなうチャンスはそれほど多いわけではありません。でも、私はTeachingが大好きで、Teachingをおこなう中でいろいろなことを経験し、それをadministrationに活かしていきたいと考えています。

そこで、今年は、あえてたくさんのTeachingの場面を自分から積極的に創出しました。5年生を対象にした輸液電解質塾、病棟の看護婦さんを対象にした勉強会、などなど。手持ちの内容だけでなく、新しい分野にもたくさんチャレンジしたので、春先は準備でてんてこまいになって、ちょっとやりすぎたかもとも思いましたが。必死に勉強して、私自身得たものが多かったです。

その中でも、5年生を対象にした勉強会は、受講してくれた学生達にも恵まれ、大変、心に残る楽しいプログラムでした。5年生というのは、臨床実習1年目の学年なので、まだ、自分の知識と臨床で必要な知識に差があり、それを埋めたいという欲求が強く、臨床現場で役立つ話をすると、本当にうれしそうに学んでくれました。また、医学部というのは、基本的には、ホームルームもないですから、1ヶ月に一度みんなで集まることで、学生達の様子が年間を通してよくわかりました。まぁ、一種のゼミですね。

ざっと数えてみたら、今年、私がおこなった講義は、50種類、100回、200時間を超えていました。

このように「教える」機会をたくさんもったことで、一番、「教わった」のは、自分自身でした。「Teaching is Best Way to Learn」。福沢諭吉先生の言葉を借りれば、「半学半教」ということになるのでしょう。

大学時代に、たくさんの教える経験を持った私は、ようやく、ホームグラウンドに戻れたという感覚があります。

今年は、後半に私の足の大けがを含め、良くないことが連続しましたが、学生達、後輩達、先輩達、友人、家族、みなさんにあたたかい言葉をかけていただき、自分がひとりで生きているわけではないと言うことを再自覚しました。そういう意味では今後の自分のキャリア、やるべきこと、ミッション、をじっくり考えることが出来た年でもありました。

今年、1年間、お読み下さりありがとうございました。

皆様、よいお年をお迎え下さい。

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