『電解質輸液塾』上梓しました

私の著書7冊目となる単行本『電解質輸液塾』を中外医学社より上梓しました。

学生時代から、電解質の勉強は好きで、それゆえに、腎臓内科を自分のスペシャリティとして選び、研究グループも腎生理グループに入ったわけです。ずっと電解質の研究ばかりをしてきたわけではありませんが、Gitelman症候群など、ライフワークのように研究を続けています。

ご存じのように電解質というのは、奥が深く、学生や研修医でも苦手意識の強い分野です。電解質の教育は、私自身のライフワークと考えていました。昨年から、学生にも集中して教える機会ができ、これをきっかけに、本にまとめ上げようという気持ちが生まれました。

少し、本書のコンセプトを説明しておきたいと思います。電解質の教科書として、柴垣先生の『より理解を深める!体液電解質異常と輸液』があります。うちの教室の後輩たちには、この本で勉強することをすすめているのですが、初学者にはややハードルが高いようです。そこで、初学者が、柴垣先生の本に入る前段階の本を作りたいと考えていました。つまり、学生やレジデントがこの本のターゲットです。もちろん、ここをターゲットとした本には、黒川先生の『水・電解質と酸塩基平衡 Short Seminars』や、今井先生の『酸塩基平衡、水・電解質が好きになる』という大先輩の素晴らしい本があるわけで、私などは若輩者なのですが、その分、真摯に向き合って、工夫をしながら書き上げました。初学者だけでなく、もう一度、電解質を勉強しなおしたいという人にもおすすめしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

電解質輸液塾
電解質輸液塾
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門川 俊明
中外医学社

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